DIY工具からプロの道具へ「電動工具の基礎」
この10年ほどはDIYがブームにもなり、丸ノコやジグソー、インパクトドライバーといった、木工用途の電動工具が身近なものになってきています。これらは身近にモノ作りを楽しめるツールでもありますが、もともとは立派なプロユースの工具です。今回の実習ではこれら手持ち電動工具の安全な使い方を学びました。
![インパクトドライバーで箱を組み立てる](/wp-content/uploads/2018/07/DSC_1316-e1531183144146.jpg)
インパクトドライバーで箱を組み立てる
まずは切断工具であるジグソーと丸ノコを使ってみます。
ジグソーは刃が小さいため、板を丸ノコのようなスピード感で切ることはできませんが、相当な厚みの物も比較的安全に、それなりの速さで切ることができます。特に曲線切りや板材からの荒木取りには便利な工具です。
![ジグソーでのカット](/wp-content/uploads/2018/07/DSC_1110-e1531183759478.jpg)
ジグソーでのカット
丸ノコは直線切りに優れた工具です。建築の学生は夏の大工合宿でも使うことになると思いますので、安全のポイントをしっかりと身に付けて欲しいところですね。
![まるのkで長さ決め](/wp-content/uploads/2018/07/DSC_1113-e1531183927305.jpg)
丸ノコで長さ決め
![スライド丸ノコを使った長さ決め](/wp-content/uploads/2018/07/DSC_1112-e1531184727777.jpg)
スライド丸ノコを使った長さ決め
今回はルーターやトリマーといった切削工具にもチャレンジしました。ルーター、トリマーは、先端に取り付ける刃物(ビット)の種類によって溝突き加工から装飾削りまで幅広い加工ができます。実習ではルーターを使った欠き取り加工と、トリマーを使った装飾の面取りを行いました。
![ルーターを使った欠き取り](/wp-content/uploads/2018/07/DSC_1126-e1531185096588.jpg)
ルーターを使った欠き取り
![トリマーを使ったボーズ面取り](/wp-content/uploads/2018/07/DSC_1308-e1531185340188.jpg)
トリマーを使ったボーズ面取り
4枚の板の加工ができたところで組立てをします。この作業では電気ドリル、ドライバードリル、インパクトドライバーを使いました。どれも一見似たような回転工具ですが、それぞれに特徴があり、用途に合わせた使い分けが必要です。
![電気ドリルを使った下穴加工](/wp-content/uploads/2018/07/DSC_1307-e1531188569376.jpg)
電気ドリルを使った下穴加工
![インパクトドライバーで箱を組み立てる](/wp-content/uploads/2018/07/DSC_1316-e1531183144146.jpg)
インパクトドライバーで箱を組み立てる
最後はオービタルサンダーやディスクサンダーを使って表面を仕上げて完成です。
![オビタルサンダーで表面を磨く](/wp-content/uploads/2018/07/DSC_1325-e1531188735345.jpg)
オビタルサンダーで表面を磨く
今回扱ったような電動工具は、とかく大工さんのような建築関係の現場で主に使用されるものですが、家具製作を扱うような木工仕事でも大変役に立つ道具です。特に使用する材料が大きい場合、機械の上で大きな板をよいしょよいしょと動かしまわるより、手持ちで軽く移動できる工具の方を持って作業する方が楽で作業性も高いものです。
この授業は木工専攻の学生と建築専攻の学生が合同で受講しています。建築の学生はこれから始まる自力建設の大工合宿に向けて、よい準備になったでしょうか?これからできる素晴らしい作品に期待しています。
![学生室で使う本箱が完成しました](/wp-content/uploads/2018/07/DSC_1326-e1531188956297.jpg)
学生室で使う本箱が完成しました
木工専攻 講師
前野 健