【アベマキ学校机プロジェクト】ついに最後の大仕事!アベマキ学校机が完成しました!
3月16日、山之上小学校では、6年生が卒業に向けての準備をする日でした。この卒業準備の時間のなかで学校机の合板の天板を完成したアベマキの天板に取り換える作業を実施しました。(2月12日に新一年生となる年長さんへの贈呈式を行いましたが、その時はまだ完成していなくて、試作の机を使ったのです。)
これに先立って、6年生は有志で机の天板をあらかじめ外しておいてくれました。当日の朝は、その天板が外され脚のみになったものがずらりと並んでいました。
この脚にアベマキの天板を取り付けていきます。
始まりの会で目標を確認
開始は、いつものように始まりの会をやってくれました。目標は、「新1年生に喜んでもらえるように、しっかり話を聞いて机を完成させよう!」です。
さっそく作業開始!でも難しい!
始まりの会が終わってから作業に入りますが、全員が一度に作業するには道具類が足りないので、3班に分かれて実施しました。1班のなかでも2~3人のチームをつくり同時に4~5チームが作業します。
しかし、ほとんどの子どもたちがインパクトドライバーやドリルドライバーを使うのが初めてなので、最初はとても苦戦しました。下穴が浅すぎてネジが入っていかなかったり、インパクトドライバーをうまく扱うことができずネジ穴をなめてしまうなど、不具合が続出!そもそも、子どもたちの力ではなかなか難しい作業だということも発覚しました。これについてはこちら側のミスです。そのため、あらかじめみていた1班ごとの時間を大幅にオーバーしてしまいます。
失敗を活かしながら、徐々にスムーズに
それでも、最初の班の失敗を次の班で活かしながら進めることで、次第に順調に作業が進むようになりました。チーム内で協力しながら墨付けをして、ドリルドライバーで下穴をあけて、インパクトドライバーでねじを回して脚部を固定していきます。
校長先生も子どもたちの作業を見守ります。担任の先生や市役所担当者など大人がサポートをしながら作業を進め、次第に増えていくアベマキ学校机。
中には、DIY女子のように工具をうまく使いこなす子たちも現れ、盛り上がりました。
そして、時間は1時間ほどオーバーしてしまいましたが、32台の机が遂に完成しました。6年生のみんなも、学校の先生たちも、市役所の担当者も、そして私もアベマキの机がずらっと並んだ景色にはとても感動しました。
終わりの会では、最初に立てた目標もみんなが達成できた、と報告しました。またほぼみんなが作業は難しかったけど、楽しく作業できたようです。
メンテナンスを通して、ものを大事にする心をはぐくむ
みんなそれぞれが苦労しながら取り付けたアベマキ天板。きっと新1年生は喜んでくれると思います。この6年生の中には、新1年生に妹弟がいる子もいて、4月になるのがとても楽しみです。新1年生は、お兄さんお姉さんが地元の木で作ってくれた机で6年間勉強をします。
その過程でこの天板には様々なことが起こるでしょう。アベマキという木をつかっていることもあり少し割れが入ったり、そってしまったりすることもあるでしょう。それでも1年たったらサンディングと塗装をして、割れが入ったら埋めるなどメンテナンスをしながら使い続けることでものを大事にしていく心も育まれると思います。
まだまだアベマキは未知なる木ですが、きっと子どもたちにはいい影響を与えてくれると思っています。
(地域をものづくりでデザインする 和田 賢治)