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2023年03月31日(金)

最高のわらび粉を食べるためには(山村資源利用演習 第3回目・その2)

<2022.11.7-8>エンジニア科2年・林産業コースの選択科目「山村資源利用演習」の第3回目、レポートの続きです。

高山市のオークヴィレッジさんを後にし、向かったのは飛騨市神岡町の山之村。ここに住む、アカデミー卒業生の前原融さんを訪ねます。前原さんは、クリエーター科14期生として入学し、在学中から「わらび粉職人」となるべく、活動を始めました。(前原さんのインタビュー記事は こちら )

この季節はちょうどわらび粉の収穫、製造時期とのこと。早速作業をさせてもらいながら、希少な山村資源である「わらび粉」について学んでいきます。

大学生時代に本物のわらび粉に出会い、社会人になった後に「わらび粉職人になりたい!」と、アカデミーに入学した前原さん。かつてのわらび粉の生産地を訪ね歩き、縁ができた山之村で栽培をしています。

わらびを栽培するために借りている、山中の広大な敷地に到着。早速掘り起こしていきます。
唐鍬(トンガ)をつかって掘っていきます。根が育ち、冬に雪で覆われる前までに収穫を済ますこの時期にしかできない貴重な時間。2チームに分かれて収穫量を競ってみます。
はじめはおっかなびっくりだった学生たちも、身体の使い方がわかってくると、楽しく掘り進んでいました。

しかし、本当の作業はここから。作業場に収穫したわらびの根を持ち込み、まずはきれいに土を洗い流します。
わらび粉といえば「真っ白」なもの。根の細かいところまで洗わないと、美しい商品にはなりません。
「たくさん採れた!」と喜んでいた学生の顔に、少しだけ不安な顔がよぎります・・・。

さらにさらに、本当の作業はここから。きれいに洗った根を”叩き”ます。
叩くことで、繊維をくだいて柔らかくしていきます。前原さんはリズミカルにこの作業を行っていきますが・・・。

我々はなかなかリズムがつかめません。
木槌の重さで叩いていきますが、リズミカルに繰り返し繰り返し作業を続けるため、なかなか大変な作業です。

これを水にさらし、澱粉質を取り出します。
ということで、本日の作業はここまで。みなさん、お疲れさまでした。

お世話になった宿で、スペシャル・ジビエカレーをいただき、元気になったところで「栃の実の殻剥き」も体験しました。山村の資源をいただくには、膨大な手間がかかることを実感してこの日は終了です。
授業は2日目に続きます。

准教授 小林謙一(こばけん)