2018「きのこの切り絵をつくろう!」、今年も好評でした!
今年も「秋のきのこ展」(@翔楓祭11/10,11)に合わせて、会場内で「きのこの切り絵をつくろう!」を開催しました(紙を折り、ハサミで切るやり方ですので、一般的には「切り絵」というより「切り紙」です)。1時間15分の講座を4回、19名の方にご参加いただきました。
まずは展示した実物のきのこや図鑑などから、きのこの形態や生態などについて説明。きのこ類は植物との関わりが深く、特に菌根菌の場合は共生相手となる植物がだいたい決まっており、その結果生える林も限られてきます。そういった生態的な側面もデザインに取り入れたいところ。また造形的に面白いきのこも多くあります。
最初は簡単に二つ折りにした折り紙をハサミで切り、基本的なきのこの形を切ってもらいます。さらに「きのこにはドングリのできる木(ブナ科)と共生しているものも多いんです」といった話をして、ドングリの中にきのこが入っているデザインを切ってもらいます。その後、さらに折り方を変えて四つ折り、六つ折り、十折りした紙を切ります。このような折り方の場合、きのことドングリ、松ぼっくりなどを並べたデザインにすると面白いものになります。
まずは作品から紹介!
一見すると難しそうですが、今回のように折ったものを切るやり方は線対称の生き物をデザインするのには向いています。細かい表現はテクニックがいりますが、輪郭だけなら絵を描くより、うまく表現できる場合も多いです。さらに折り方を変えることで、パターンの繰り返しが変わり、同じようなモチーフでも出来上がりの表情が違ったものになります。切った後に紙を開くドキドキ感を皆さん楽しんでおられました。
型紙もいくつか用意しましたが、アレンジしたり、図鑑で好きなきのこを探してオリジナルのものを作成する人もおられました。切り紙からきのこの形や生態にも興味を持っていただたようです。
このような生き物を取り入れた作品づくりは、モチーフとするものをじっくり見る良い機会を提供してくれます。きのこだけでなく、昆虫など他の生き物にも是非チャレンジしてください。そこからその生き物そのものや彼らが暮らす自然環境にも興味を持ってもらえると嬉しく思います。(津田 格)