19期 自力建設の課題発表
ついに、今年度もこの日を迎えました。自力建設の課題発表です。木造建築専攻1年生はこれから一年、こればっかり?考えて学ぶことになります。
さて肝心の課題ですが、今年度のテーマは、これ ⇓ の作業場です。何かわかりますか?
もう少し引いて見てみます。もうお分かりでしょうか???
まあ、普通の人はわかりませんが・・・。
チェンソーのエンジンを利用した簡易製材機ホリゾンです。よく見ると本体手前のオレンジの機械がチェンソーの本体(上向きについてます)です。この本体の動力を利用して帯鋸を回し、丸太を製材する機械です。
非常に簡便な手法で製材できるので、建築や木工の学生でも扱えます。
早速、実測して機械本体の大きさや動作に必要な寸法を当たっていきます。
本体が動くレールは6Mもあり、さらに増設可能です。
これら一式の設備をどう納めるか。まずは、6月4日の学内講評会に向けて頭を悩ませる日が続くことでしょう。
准教授 辻充孝
課題本文(参考)-------------
第19期 自力建設プロジェクト 「簡易製材小屋」
■自力建設テーマ
森林から出てきた木質資源である丸太を製材し、建築や木工など製品へと仕上がっていく過程は、自然の恵みを人々の暮らしの中へ導く流れである。これら一連の流れを実際に体験することは、木の色合いや香り、手触りなど、木 本来の魅力を引き出すきっかけにつながる。
しかし、丸太からの製材は、従来では大掛かりな製材機を要し、日常の制作過程において利用する機会が少ないのが現状である。
これに対し、本学は比較的簡便に製材できる簡易製材機ホリゾンを所有しているが、バス車庫に収納されており、利用時に運び出して設置する手間がかかるため、ほとんど活用されていない。
そこで、今年度の自力建設のテーマは簡易製材機ホリゾンを活用するための「簡易製材小屋」を建設することとする。建設予定地は、林業機械も多く出入りし、丸太搬入も容易なテクニカルグラウンドの一角とする。
ホリゾンの特徴は、シンプルな仕組みで、扱いやすいことが挙げられ、一定の安全講習の日、木工や建築の学生でも利用でき、原木を製材することが可能になる。
計画地であるテクニカルゾーンは、学外からの来場者が多い立地であるため、簡易製材小屋としての機能性を十分に満たしたうえで、森林文化アカデミーにふさわしい意匠・構造を兼ね備えた提案を期待する。必要な機能や仕様、空間を満たしつつ、各自提案をまとめてほしい。
■必要機能
・ホリゾンは、レールと本体で構成されるが、本体には、エンジンや帯鋸があることから防犯、安全を考慮し、本体収納時には外部からアクセスできない様にすることが求められる。
・レールは、スチール製のため、日常の風雨から守るための屋根がかかっている状況が望ましい。
・予備の帯鋸や、オイル等を収納できるスペースを確保する
・丸太は、フォークリフト等でレール横から搬入するため、間口を広く取ることが必要である。
・その他、利用者へのヒアリングで必要と考えられるもの。
■想定施主 :久津輪雅 准教授
■想定利用者 :学生・教職員
(ホリゾンに関しては、伊佐治教授が詳しいため、しっかり利用状況を確認すること)
■予算 :150万円(予定)以内
■敷地 :テクニカルグラウンド内
■規模 :建築面積(おおよそ柱で囲まれた面積):10㎡以内。
■注意事項
※施設利用者(教職員、学生、外部利用者)管理者(特に事務局総務課、支援センター職員)の意見を十分に聞いた上で計画を行うこと。
※建築基準法等の関連法令を遵守すること。
※最低限の安全性確保のため、建築関連法令に合致した計画であること。
※専門科目時間外については、「プロジェクト」にて単位を認定。(日報等で時間数を管理)
※作業を行った際は工事日報を付け、保管する。竣工時に取りまとめ報告すること。
※工事期間中の活動に支障がないように調整すること。
■木材
計画にあたって事前に準備している木材を用いること。
※乾燥中の木材も含めて用意された木材の詳細については吉野まで確認。
■スケジュール
全体スケジュールは、計画の進捗によって随時調整を行う。専攻ゼミで毎回進捗を確認する。
当初、決まっている概ねのスケジュールは以下の通り。
4月 課題発表
4/26(金)終日 自力建設課題発表
(中略)
6/4(火)PM 自力建設講評会
7月 基礎工事開始
(中略)
8月 大工合宿
(中略)
3月 竣工