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2017年07月05日(水)

手持ち工具でもこれだけできる「作るための電動工具」

丸のこ作業

クリエーター科1年生の木工、建築専攻の学生を対象に2週にわたって電動工具を使った制作実習を行いました。

今回学んだ電動工具の作業は木工専攻で通常使用する大型機械でも代替できる作業がほとんどです。どちらの機械を選択するのが良いのか?機械の特徴は何なのか?を知ることで機械の適材適所を学びます。

トリマーでの欠き取り作業

加工精度は一般的には据え置き機械の方が上と言われていますが、治具や定規のセッティングを正しく行うことで手持ち工具でも高い精度での加工ができます。例えば取り回しの困難な大型の材を加工する場合など、手持ち工具を使った方が安全・精度の両面で良い場合もあります。

同じ形の加工をするのにも、その手段は色々あります。安全な機械の使い方を学ぶと同時に知識と技術の引き出しも増やしていけたら良いですね。

インパクトドライバーで木箱の組み立て

木取り、加工ができたらドリルドライバー、インパクトドライバーを使って組み立てます。ビスの打ち込みも微妙な角度をつけることで製品の強度を高めることができます。工具の使い方を学ぶのはもちろん、木工技術の勘所も同時に学んでいきます。今回作った木箱は「包み打ち付け継ぎ」という仕口を使っています。

オビタルサンダーを使った木地研磨

今回は梅雨にちょうど突入したこともあって、木の反りにも悩まされながらの作業になりました。当初の目的にはありませんでしたが、工具の使い方と同時に板の養生や木の性質についても学べたのは良い収穫だったと思います。経験を通して「使える技術」は身についていくものですからね。

前野 健(木工・講師)