6月6日 第2回岐阜県地域森林監理士養成研修(路網・防災)を実施
先月開講した岐阜県地域森林監理士養成研修の路網・防災の講義が行われました。
1.山地災害を考慮した木材生産(路網・防災)
今回の講師は森林研究所森林資源部 臼田専門研究員です。
臼田専門研究員は、『国土保全と林業の両立のため、山地災害リスク評価指標の検討』について研究を行っています。
まず、講義のなかでは、地形が急峻で谷地形が多いという日本特有の特徴を考慮して、林業経営を進めていく必要があることについて話をされました。
その中でも岐阜県は30度以上の急傾斜地が6割を占め、路網整備が厳しく、さらに、近年の異常気象を踏まえ常に災害の可能性を考えた路網開設を行う必要があることについて話がありました。
また、臼田専門研究員の説明から、受講生自身が、地域で行っている現場の問題点等を考察しながら、講義のポイントを認識していました。
さらには、地質図を参照できるHPの紹介があり、受講生自身の持っているスマホでも閲覧可能で、容易に現場でも使うことができ、受講生は非常に興味深く講義を受けていました。
2.現地研修
現地研修では、午前中の講師を務めていただいた臼田専門研究員に加え、和多田主任研究員に指導していただきました。
現地研修は、郡上市美並町など7箇所のポイントで行いました。最初に『傾斜区分図』と『CS立体図』の見方を学んだ後、実際の現場を歩きながら、『地質の見方』、『指標となる植生との関係』、『地質図HPの現地での利用方法』について実習しました。
講師より最後に、現場研修で『地質の見方』『指標となる植生の関係』などについて一通り紹介したので、あとは研修生自身が、地域の現場を繰り返し観察することが重要である、との話がありました。