6月13日 第3回岐阜県地域森林監理士養成研修を開催しました。
午前中の講義を務めたのは、平成28年度に岐阜県立森林文化アカデミーで『岐阜県地域森林監理士養成研修』を立ち上げ、現在は、林政課で県基本計画について統括している林政課の安達技術総括監です。
安達技術総括監から、県林政部の主要施策をすすめるにあたり、バイブルとなる第3期岐阜県森林づくり基本計画の概要について講義がありました。
講義のなかでは、基本計画が策定されるまでに多くの県民が関わり、策定に関わった県民の皆さんの意見を反映させて計画が出来上がったこと、第1期から第3期までの基本計画の移り変わりなどについて解説がありました。
そのうえで、基本計画には『具体的にはどのような内容が記載されているのか』についてもお話がありました。
講師からは、第3期基本計画には3つの柱があり、とりわけ『100年先の森林づくり』が基本計画のなかで重要な1つとなっていること。県内66万haの民有林を、土地の条件により「木材生産林」、「環境保全林」に区分し、それぞれの方針に基づき、森林整備を行っていくこと等の話がありました。
後半では、『担い手対策』をテーマに、講師・研修生のあいだで、現状・課題と対策について意見交換を行いました。研修生からは、売り手市場の昨今、若手の人材を確保するには、従来の林業に対するイメージを払拭させるようなイメージ戦略も必要ではないか 等といった意見が出されました。
午後は、中部森林管理署総務企画部 岡田企画調整課長と森林整備部資源活用課 佐々木企画監から、国の進めている施策について講義がありました。
岡田企画調整課長からは、森林の荒廃から復旧までの森林整備をめぐる歴史、森林に対する国民のニーズの変化について話題提供がありました。話題提供後、森林経営管理法の施行に伴い、令和元年度から地方が取り組む『新たな森林経営管理制度』の概要についての説明がありました。
次に、佐々木企画監からは、平成27年度から中部森林監理局で取り組みはじめた「労働生産性向上プログラム」の概要について紹介がありました。
このプログラムでは、労働生産性の目標を定め、「日報の活用による分析、ボトルネックの改善」を行うことで、労働生産性の向上につなげることを目的に行われています。この取組の結果、労働生産性は平成26年度の3.6m3/人日が平成30年度には6.2m3/人日に向上し、現在では、中部森林管理局の取組が全国的の森林管理局の取り組みへと波及したことについて紹介がありました。