高知県林業大学校との設計ワークショップ「うだつの上がる町並み 銭湯跡地 利活用提案」
アカデミー木造建築専攻1,2年生と高知県林業大学校の木造設計コースの学生と合同(総勢19名)で、3日間の短期集中設計WSを開催しました。
設計のテーマは「うだつの上がる町並み 銭湯跡地 利活用提案」です。
初日朝は全員で建物調査です。下の写真の町家が今回の対象建物です。
銭湯跡の独特な空間が残っていますが、各所に劣化が見られます。
調査は、現況図面を起こす班、劣化状況を調べる班、設備関係を調べる班など、7つの班に分かれて進めます。
アカデミーの学生は古民家調査は手慣れたもので、高知林大の学生さんのサポートもしつつ、午前中でおおよその概況を調査し終えました。
最後に全員集まって各班の調査状況の情報共有を行いました。
午後からは、クライアントであるツバメ貿易の中島さん(4期卒業生)に来ていただき、美濃市で取り組まれている活動やこの建物の想いを語っていただきました。
まさにこれからの設計に関わる貴重なお話です。
その後、アカデミーと高知林大の混成4チームに分かれて計画を練っていきます。
この時点で最終プレゼンまで残り48時間。なかなか厳しいスケジュール感です。
さて、勝負の2日目。
昼前に中間プレゼンの時間を持ちました。途中段階のアイデアをクライアントの中島さんにぶつけてみて反応を見ます。
4チームとも、面白いアイデアが出てきています。
中島さんから、セキュリティ面や収益面等、実現に向けて考えるべき指摘もありつつ、学生さんの広いアイデアに感心されています。
さて明日のプレゼンまでにどこまで詰めていけるか・・・
最終日の3日目朝。
学生室を覗くと夜遅くまで議論してプレゼン準備をしていた形跡がそこかしこにあります。
午後からは再々登場の中島さんに向けて最終プレゼンです。
各チームとも1日前とは見違えるような練り込みです。
足湯カフェ+ゲストハウスや薪ボイラーの銭湯の復活提案、元気がでるサウナの提案など私が考え付かないような切り口で計画しています。
気合の入ったCGや模型も登場して、それぞれのチームの個性が出ています。
中島さんからも、自分では考え付かない提案も多くあり、どのチームも素晴らしい提案だったとのお言葉をいただきました。
今回の提案を機に、うだつの上がる町並みに新しい拠点ができるきっかけができたのではと思います。実現に向けて動き始めたいものです。
木造建築専攻と高知林大のみなさん、3日間の濃密な設計WSの時間、お疲れさまでした。
教授 辻充孝