演習林「山開き」 山の神に入山を祈願
岐阜県立森林文化アカデミーの伝統行事、「入山式」。
本年はわけあって5月初旬の入山式となりました。毎年ながら涌井史郎学長を筆頭に、エンジニア科、クリエーター科、教職員、演習林管理人さん、岐阜県森林研究所職員、そして昨年同様、長野県林業大学校の方々を加えて、山の神に入山の祈願を実施しました。
アカデミー演習林の山の神は100年生を超えたスギとヒノキの人工林の大きな磐座( いわくら:磐倉・岩倉とは、古代の神道における岩に対する信仰、多くの山の神のご神体が岩です。)の直下にあります。
日本は仏教が伝来する前は、自然崇拝(アニミズム)であり、仏教伝来後も基層信仰の一種として、山で生活する多くの人たちに引き継がれています。信仰の場所に社(やしろ)を建立することもありますが、注連縄を飾りつけた神木や霊石のまま存在する場合も多くあります。
毎年、お昼休みの時間を利用して、山の神の祭礼を実施しています。
最初に、山の神にお供えをして、大祓えの祝詞、次いで山の神の祝詞を読み上げます。
この間、現場に居合わせた人は、頭を垂れて穢れを祓います。
御玉串を奉納し、学長が二礼二拍手一礼されるに併せて、教職員も実施。
続いて、長野林大は山口校長先生が代表で、先生方もそれに続き、岐阜県森林研究所は古川所長にあわせて職員が続き、最後にエンジニア科とクリエーター科の学生を代表して國枝さんが御玉串奉納です。
参拝が一段落したら、直会(なおらい)です。直会とは、神祭りの終了後にそこに居合わせた者が神供を降ろして共同飲食することです。
今回は、お供物の「スルメ」と「甘酒」をいただきました。
さて、長野林大さんは、今日に合わせてお越しいただきましたが、もともと、岐阜県立森林文化アカデミーと長野林大、京都林大は交流の三者協定を結んでいます。
記念に涌井学長と山口校長との「ツーショット」も撮影しました。
なお、この山の神の近くには、十五期生による自力建設(避難小屋)があります。
こちらの小屋について、5月31日に竣工式を執り行う予定です。興味のある方はお越しください。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。