母ちゃんバンザイ!野外自主保育「森のだんごむし」28年度報告
森林文化アカデミーで始まってから来年度で10年目(お散歩会の頃から数えて)となる森のようちえん「野外自主保育 森のだんごむし」。おかげさまで今年度も10組の親子が森の中でのびのび育ちました。
数えてみたら年間184日! 雨の日も雪の日も、1年の半分以上を森の中で過ごしたことになります。
え?親も育つの? と思われるかもしれません。でも実は、一番育つのは親なんです。子育てをきっかけに親が育つ、だから生涯学習なんですね。特にこの自主保育はものすごく育つんです。
今、全国で急速に広がっている森のようちえんですが、その運営スタイルは色々です。「森のだんごむし」は、保育スタッフに子どもたちを預けるのではなく、保護者自身がスタッフとなって子どもたちを見守る「自主保育」というスタイルで活動してきました。国内でもこれほどお母さんたちが中心になって代々引き継ぎながら森のようちえん活動をしているところは、それほど多くはないようです。
特に今年は、今までいたベテランお母さんたちが昨年度末でごっそりと卒園してしまい、まだ2年目の新米お母さんたちが中心となって年少さんを迎え入れての活動。日々迷いながら、でも自分たちで決断しながら活動を進めてきました。「子どもたちを見守るって?」「自主保育って?」「自由と勝手の違いって?」なんて質問をおそらく何万回以上も自分自身にぶつけながらやってきたんだと思います。背中やら小脇に下の子(赤ちゃん)ぶらんぶらんさせながらの山道の当番、その上家事だの何だの。。。そりゃあもう大変なことだったと思います。父ちゃん頭が下がります。
みんなの子どもをみんなで見守る。当たり前のようでとっても難しい課題、でもやってみると楽しい!というかやめられない!そこが自主保育のいい所なのかもしれません。「子どものことでこんなに一緒に話し合える仲間ってなかなかいないよね」とはあるお母さんの声。
今では2年前とは比べものにならないくらい立派なスタッフとして日々子どもたちを見守ってくれています。子どもたちもそんなお母さんの背中を見ながら安心して成長していきます。
先日、森のようちえん指導者研修会でアカデミーに来ていた徳島の自然スクールトエックの伊勢達郎さんとプーさんこと仲本桂子さん。この業界では30年以上も活動を続けてきた大先輩たちです。そのお二人が、口々に「だんごむしのお母さんたち、イケてる、イケてる!」と言って下さいました。正直、嬉しいです、ほんと嬉しいです。
さらにひとりのお母さんのアンケートから一言
「森のようちえんやっててよかった!」
これが何よりも嬉しいです。そして何よりも大切な気持ちだと思います。
184日間の生涯学習講座、無事終了。
皆さんよく学び、笑い、泣き、悩みながら成長されました。
また4月から新学期が始まります。3年間の(最短)生涯学習の最後のステージ、思いっきりイケちゃってください。
楽しみにしています。
なんちゃってせんせい 萩原ナバ裕作