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2020年03月19日(木)

森と看護士 その①/ 看護大学 森林文化セミナー

 

 

アカデミーでは毎年、岐阜県立看護大学の学生さん(3年生)を対象に「森林文化体験セミナー」という、日本の森や森林文化を体験するオムニバス型の実習授業を行っています。林業、建築、木工、環境教育の視点で森を体験する授業で、もう長年この授業の1コマを担当させていただいてますが、看護を仕事にしていく学生さんと森での体験は非常に親和性が高いなぁと毎回感じさせれています。

今回は、1月と2月に実施した際の報告を森林環境教育を専攻しているケイちゃんこと星野慧さんがしてくれたので以下に紹介しますね。

 

 

<ここから学生さんの報告>

1月30日、岐阜県立看護大学の学生30名を迎え、「森林空間を体験する」と題し
アカデミーの森を感じていただくプログラムを行いました。

到着後、焚き火を囲んで自己紹介と意気込み、やってみたいことを共有してもらいます。

何人もの口から、アカデミーの森へ癒しを求めて来たというコメントが聞かれました。
森でやりたいこと・・・のんびり過ごす、木登り、秘密基地作りなどなど。森でできること、想像が膨らみます。
話していくと次第に笑顔がこぼれ、緊張がほぐれていくようでした。

まずはいくつかのゲームを行い、森を体験する準備体操をしました。

 

 

木の棒を使ったゲームでは、両隣の人と息を合わせるコツをつかんでもらいます。
長いのから短いのまで、それぞれが持つ木の違いを感じることもポイントです。

次は、2グループに分かれ、全員の指先に乗せたフラフープを地面に降ろすゲーム。
予想以上に苦戦する理由をグループごとに話し合って、なんとかクリアしていました。
私がこのゲームを紹介しましたが、声かけの仕方にまだまだ課題ありと感じました。

続いてアカデミー演習林へ。
森の中、目隠しした状態で前の人の肩に手を置き歩きます。
足裏の感覚、聴こえる音、匂いなど、視覚以外の感覚を使う練習をしてもらいました。
このゲームは同期のえりちゃんの出番、言葉をかみしめるよう伝えていたのが印象的でした。

 

 

そして少しずつ森の奥へ。獣道を歩いてようやくたどり着いた、アカデミー自力建設「四寸傘」。
ここでは自然物を使ったアクティビティを行いました。

「葉っぱじゃんけん」ではお気に入りの葉っぱでじゃんけん。緊張感とともに笑顔が弾けます。
勝った人へのご褒美で学生たちのコミュニケーションが濃くなっていきました。

次は「葉っぱでお絵描き」。黒いキャンバスの上に思い思いの絵を描いてもらいました。
様々な形や色の葉っぱを組み合わせたアートは見ものでした。

そして「一列で葉っぱ飛ばし」は大盛り上がり!
こうして森を体験し楽しんでいただき、あっという間に午前中が終了。

 

お昼休憩の後、再び四寸傘へ。

ここで、学生さんからリクエストのあった「けいどろ(どろけい)」をしました。
子どものように走り回る人、疲れて逃げられなくなった人、隠れてひたすら潜む人、見つけられないほど遠くに逃げる人
・・・それぞれが森で遊ぶことを満喫していました。

 

 

 

そして、マットを敷いて森で横になる時間を作り、それぞれが1人の時間を、それぞれの感じ方で過ごしました。あえて多くを語らず、この時間をどのように過ごすか、学生たちに委ねたナバさん。それにより自由度が増す一方、各自に責任ある時間の過ごし方を考えさせたのだと思います。

後半、雨がパラパラ降り始めたり、雨がやんで日が差してきたりとドラマティックに移り変わる森の自然を体感することができたようです。

こうして森を体験する1日を終えました。

 

 

最後の振り返りでは、
「自然の中で心が開かれて、みんないつもと違う表情をしていた」
「これから看護師として働く殺風景な病室と違い、森の中で癒されることを知った」
「普段話さない人とコミュニケーションをとれた」
等のコメントが聞かれました。

最初は硬かった学生たちの表情が、最後は笑顔いっぱいに。
今日の活動と体験が、まさにチームビルディングに繋がったと思います。

看護大の皆さん、ありがとうございました!

(報告:星野 慧)