広葉樹の森づくり第4回研修会を開催
平成30年12月11日(火)、下呂市萩原町四美の「南飛騨健康増進センター」周辺広葉樹林において、4回コースの広葉樹の森づくり第4回研修会を開催しました。 受講生14名と講師等4名で実施しました。
冬季ということで、広葉樹の葉が落葉している状況下で、冬芽や樹皮、落ちている葉などを参考にして広葉樹の同定を行いました。講師が高枝ばさみで冬芽を採取し、「検索入門 冬の樹木」等の冬芽や樹皮の樹木図鑑を用いたりして、一段と難しい同定を進めました。
広葉樹の同定自体が、受講生による個別学習の積み重ねが必要であり、同定力を付けるためには個々の受講生による知識の蓄積が欠くことができません。また、受講生からはステップアップして、樹種毎の特徴の理解を深め、広葉樹の同定を継続して学びたいという意見が多く出ていました。
受講生は、冬芽や樹皮から広葉樹の同定を行い、樹種毎の花付きや標高的植生の特徴、耐陰性、高木として更新樹種に成り得るか、景観整備としての施業の在り方、笹生地の刈払い後の対策、広葉樹天然更新完了の判断の在り方、更新補助作業の方法等について、講師と意見交換し、検討がなされ、一定の理解をしてもらうことができた。しかし広葉樹を同定したり施業を展開したりするには、広葉樹知識の習得面で不十分であり、継続的学習が欠かせない状況でした。
広葉樹の景観整備は、笹の除去等一定の期間を置いて、繰り返しの手入れが必要であり、広葉樹の天然更新を図るには、母樹がある段階で稚樹を生やし、稚樹を確保してから上層木を切るような手法で、更新を図る必要があります。高木性樹種が入ってこない場合には、更新補助作業によって天然更新をホローする作業が必要とのことでした。
本年度の「広葉樹の森づくり」研修は4回で終了しましたが、次年度の「広葉樹の森づくり」研修は、現行受講生からの意見も参考に展開していくこととしています。