平成30年度 施業プランナー技術維持研修で赤堀楠雄氏が講義
平成31年2月13日(水)、当校のテクニカルセンターA棟・多目的研修室Aで本年度5回目(最終回)の施業プランナー技術維持(CPD)研修が開催されました。朝9時から技術普及係の谷口から森林経営管理法について概要説明し、その後、10時から林材ライターの赤堀楠雄氏を講師に招き講義していただきました。受講生8名のほか、クリエーター科1年生6名も受講しました。
◆林業・林産業の最新動向
森の恵みを生かし、山里での暮らしをつむぐ5人の林家が紹介され、意欲ある林家の経営の実際から木材生産量を増やしたい林家はいないとのことでした。
これからの木材需要では、住宅着工戸数は2030年60万戸と激減必至で、住宅から非住宅、新築からリフォームへとシフトしているとのことでした。
国産合板の国産材率が8割まで上がり、燃料材は急拡大、ニーズがあるのは安価な低質材で発電用等副産物の価値が向上しているようでした。
川上では、山づくりが基盤になっており、ポイントは「良い山づくり」であること、各種制度に精通し自ら工夫することによって、森づくりの技術につながっていく。森を見る目が必要で、製材の知識も含めて林業技術の一環であることが説明されました。
◆木材の付加価値ビジネス
午後の後半は、どんな木材が売れるか、差別化の方策に取組んでいる全国の取り組み事例が報告されました。
個別製材で自材自建の取組み展開事例や、アカマツの曲がり材を曲がったまま伝統工法で生かす取り組み等が紹介されました。
伊万里木材市場は、4m材を調達し、クロスカットソーとフィンガージョイントで調整し、国産材ツーバイフォー材を供給していることや、定期便で原木調達を浸透させ低別配送でサプライチェーンマネジメントを形成できている実態も紹介されていました。いくつもの事例を説明していただき、木づかいの知恵や木の文化は、変わらないこと変わってはいけないことが説明されていました。
◆修了書授与
最後に、5回の技術維持研修を受講された8名の受講生に、川尻副学長から終了証が授与され研修が終了しました。