家具業界最大手・カリモクの見学 ②東浦カリモク
カリモクグループでは知多カリモクに続き、東浦カリモクの見学をさせていただきました(第1回の報告はこちらをご覧ください)。
東浦カリモクでは、主に部材の加工や組み立て、塗装など製造部分を行われていて2つの工場は同じ敷地内にあります。
工場内ではNCとサンダーなどの機械をひとまとめにした区画を“セル”と呼んで区分けをしており、NCの加工時など人の手が空いた時間に仕上がった部材のサンディングを行い作業の効率化を図っているというお話でした。
また、NCの加工時に用いる“治具”(加工を効率的に行うための補助具)の取り替えを行う人や加工に合わせた刃物の交換を行う人など”段取りマン”と呼ばれる人がいます。
今回見学させていただいた様々な設備においても、人と機械のバランスという点は特に意識して、工程の組み立てや時間配分を考えておられるそうです。
見学時には無垢材の加工をしている、大型の機械がありました。コントレックスは治具が必要なく、材質や部材の形状に合わせて刃物も自動交換しています。
加工する部材はラックに棚積みした状態でセッティングし、部材にあらかじめ割り振られたバーコード情報を機械が読み取り、加工を行うということでした。
こちらの機械は東浦工場内で唯一24時間稼働している機械とお話されていました。機械に任せられるところは最大限に機械に任せることで、より効率的に生産されていることが分かりました。
一方で、組み立て時には使用する接着剤を専用のシートに塗布することで、後日にきちんと硬化しているかということを確認しているということをお話しされていて、そういった細部にわたる品質管理は勉強になりました。
普段、自分達が学んでいる木工やこれまでに見させていただいた工房さんとはあらゆる点で規模が全く違ったので、驚きや発見が多くありました。
品質管理や作業効率の改善など細かなところでは、これからの制作や学びにおいても活かせるものがあったと感じられたので、そういった気付きを大切にしながら制作していきたいと思います。
ご対応してくださった早川雅博様、佐々木様、お時間をいただきありがとうございました。
文責:奥田百音(クリエーター科木工専攻2年)・迫間涼雅(クリエーター科木工専攻1年)