只今、炭焼きやってます! エンジニア科2年「木質資源の様々な利用」
森林文化アカデミーには、本格的な築窯があり、毎年この時期、この窯を使って、エンジニア科2年生が炭焼きを行います。今年は、1月26日から4日間の日程でプログラムがスタートしました。
初日26日は、座学で製炭の基礎知識を学んだ後、演習林の炭窯に移動し、窯入れを行いました。炭材を皆で協力し運び、窯の中に隙間なく詰め込みます。詰め終わったら、レンガで内壁を作り、焚き口を設置します。この日は、夕方まで焚き口をして作業を終了しました。
翌27日は、この窯で炭化始まる目安となる煙温度約80度を目指し、本格的に口火焚きを再開します。今回は、炭材も乾燥しているのか、温度上昇も順調で、予定より早く目標温度に到達しました。ここまできたら、一旦、口火焚き終了し、煙温度の変化を観察しながら焚口や煙突の通風量を調節していきます。その後、炭化は順調に継続、窯が大きいだけ、炭化が始まると、煙の量も大量です。
休憩時間には、たき火を囲みながら、飾り炭もつりました。作り方は、空き缶に、松ぼっくり等をいれ、フタをして火にくるだけ。温度が上がると、ガス抜き穴から勢いよく煙が噴き出します。
小さな小さな炭窯ですが、煙の色の変化は実際の窯と同じです。煙が透明になったら、炭化が終了。冷まして、ふたを開けてみると、松ぼっくりが入れた時の形のまま、炭になっていました。
この授業では、炭焼きの待機時間を活用し、ログベンチやスツール、ログテーブル作りなど、チェンソーを使ったログクラフト技術も学びます。これも「木質資源の様々な利用」の一つです。
さて、この炭焼き体験の授業、どうせやるなら「私、炭焼きできます。」と言えるようになってほしい。そこで、来週は、1日で炭焼きの全行程が体験できるドラム缶窯を使って製炭実習をします。そこでは、窯の設置、炭化の状況判断、それに合わせた窯操作などすべて学生さんに任せるつもりです。果たして結果はどうなることでしょう。
この実習の成功報酬は、自分で作った竹炭で焼いた「炭火焼きサンマ」で決まりです。
以上、報告は担当の伊佐治でした。