令和2年度 第4回市町村林務担当職員研修(区分3)を開催しました
本日は、『「木材生産林」と「環境保全林」をどのように区分するのか』について研修を行いました。
最初に、「木材生産林」と「環境保全林」との区分に関する考え方について、岐阜県森林研究所 臼田専門研究員から取り組み事例を紹介していただきました。
日本は世界の中で、最も河川・山地の侵食速度が大きい地域で、土砂が出やすい。また、プレートが集中しており、断層が多い。さらに、規模の大きな台風が通過する頻度が高く、防災対策をしなければ万人規模の風水害が出る国土であるということです。
そんな日本の中で、岐阜県は急傾斜地・断層・地すべり地形などが広く分布し、岐阜県の森林林業従事者は山地災害リスクに関する知識が不可欠です。
森林経営管理制度を運用していくなかで、木材生産林(林業を営むことができる山)と環境保全林(災害防止等公益的機能を重視した森林)の考え方が重要となります。
臼田専門研究員からは、森林の区分について、講師が実際に関わった県内の事例について紹介しながら、制度を運用するなかで、「木材の生産性と防災のバランスをどうとるのか」、「災害リスク評価の視点や考え方」についても説明がありました。
グループワークの時間には、災害リスクを考慮してどのような森林区分を行うといいのか、意見交換を行いました。
また、それぞれ所属する市町村がどのように災害リスクを考慮して森林区分を設定しているのか情報交換の場にもなり、有意義な時間となりました。