令和2年度 第1回市町村林務担当職員研修(区分2)を開催しました。
本日は、森林経営管理法に基づく意向調査の実施手順について研修を行いました。
最初に、下流域の人口集中・非林業地2市と、上流域の過疎・林業地1村で、森林経営管理制度における業務支援を行っている 特定非営利活動法人穂の国森林探偵事務所高橋氏より、その地域の特性や要望をどのような視点で読み取り、地域にマッチした提案を組み立てているのか、その手順について説明を受けました。
また、この提案の実行に向け、地域や山主へどのようなアプローチを行っているかについても説明していただきました。
次に、県内の複数の市町村で森林経営管理法に基づく意向調査のコンサルタント業務を行っているFOREST MEDIA WORKS(株) 楢崎氏より、意向調査の実施手順について説明いただきました。同じ業務でありながら、市町村ごとの事情や考え方により、方針の違いがあることが紹介されました。
最後は、福島県南会津町が令和元年度に実施した意向調査の事例を 農林課 林業成長産業化推進室 松山室長から紹介していただきました。
5月から意向調査の準備を始め、送付リストの整理に合わせて1月から段階的に調査票を発送した。発送件数は92件であったこと、また、具体的にどのような準備作業を行い、発送に至ったのか、所有者の探索はどの段階まで行ったのか詳しく説明いただきました。
森林経営管理法における意向調査業務を手探りで行っている市町村の担当者にとっては、一歩先を行く具体的業務内容を知ることができて有益な時間であったと思います。
【パネルディスカッション「意向調査で大変だったこと」】
パネラー 特定非営利活動法人穂の国森林探偵事務所 高橋 啓氏
南会津町役場 農林課 林業成長産業化推進室長 松山 知恵氏
南会津町役場 農林課 会計年度任用職員 内山 みずき氏
コーディネーター FOREST MEDIA WORKS(株) 楢崎 達也
最後の時間は、本日の講師3名に南会津町役場で林務の業務にあたっている内山みずきさんにも加わっていただき、パネルディスカッションを行いました。
参加者からは、「市町村ごとの方針を明確にすることが重要だとわかった。」「先のリスクを見越しての業務を組み立てる必要があると感じた。」などの意見があり、有意義な研修でした。