令和元年度第7回施業プランナー育成研修を開催しました。
日時:令和元年9月20日(金) 10:00~16:00
場所:森林文化アカデミー 林業機械学習棟
(1)新たな森林管理システムへの対応 10:00~12:00
林政部林政課 森林企画係 川畑 佳代子 技術課長補佐
本日は、新たな林業の流れである森林経営管理制度を学びました。
午前中は、岐阜県林政課森林企画係の川畑技術課長補佐より森林経営管理制度はそもそもどのような背景から導入されたものなのかについて解説いただきました。
背景として示されたのは、昨今国内の人工林は50年生を超える人工林が50%を占め、活用できる森林資源が充実している状態にあること、それに伴い、木材の供給量は増加傾向にあるということでした。
続いて、森林経営管理制度を進めるうえでの財源となる森林環境税及び森林環境譲与税について、解説をいただきました。森林環境譲与税は、国民一人ひとりからの森林環境税として納税されたものを活用するため、既存の施策では森林整備が困難な分野において活用されることが明記されています。この枠組みのなかで、岐阜県から森林環境譲与税の使用用途についてご紹介いただきました。
(2)林業コンサルタント業務の実際を知る 13:00~16:00
(森林所有者境界明確化業務の内容、調査方法、森林所有者との接し方等)
ローカルサポートアソシエイツ 代表 河合 渉氏
森林経営管理制度において、プランナーとして直接的に関わることとなる森林所有界の明確化についてお話をいただきました。
森林所有界にまつわる筆や地番などの用語の整理を始め、所有境界明確化の流れ、所有者を特定するために活用できるデータベースやソフトについて解説いただきました。
森林所有者に関する資料は、森林計画図、森林簿、林地台帳、登記簿等と様々あり、それぞれ作成経緯や、目的が異なります。かつ、データ情報も更新されているとは限らないため、最新の情報を入手するには、GISデータや既存の地図データなどを活用しながら探索をする必要があると述べられました。
また、森林所有者の所有境界を明確化する流れについて、所有者を集めた説明会を開催するまでの事前準備が非常に重要であり、事前準備には、GISデータ等から情報を抽出し、公図や地番の一覧から対象森林所有者境界図を作成するといった一連の流れがあるといことについて詳しくお話をいただきました。