令和元年度第4回施業プランナー育成研修を開催しました。
(1)システム収穫表「シルブの森」の使い方
岐阜県森林研究所 渡邉専門研究員 9:05〜10:15
本研修では、会場である森林文化アカデミーの演習林からデータを収集し、そのデータを基に将来を見据えた施業計画を立て、さらに、将来の山の状況を所有者に提案することをカリキュラムの一つとしています。前回の研修では、演習林で毎木調査を行い、データを収集しましたが、今回の研修では、そのデータから、将来の山の状況を予測分析する内容でした。
『システム収穫表「シルブの森」の使い方』では、始めに、分析ソフトである「シルブの森」とはどのような特徴を持つソフトなのか、その適応範囲について等、「シルブの森」の概要について解説をしていただきました。その次に、「シルブの森」を実際に操作しながら、将来予測の方法について解説をいただきました。
(2)「シルブの森」を活用した将来目標の検討・グループ検討
岐阜県森林研究所 渡邉専門研究員 10:30〜12:00
「シルブの森」の概要や使い方の解説を踏まえて、まずは研修生各人で、前回研修結果の取りまとめと、将来設計をするためのシナリオを設定し、その後、グループ毎でその差異を検証する時間を設けました。
(3)グループ検討・各班発表とふりかえり
森林文化アカデミー 横井秀一 教授、森林研究所 渡邉専門研究員 13:00〜16:00
グループ毎に検討結果を、①現状の林分について、②結果を表すグラフの解説、③最終シナリオの注目ポイント、④最終シナリオの結果により、林分はどうなるのかの4点をポイントに発表いただきました。
渡邉専門研究からは、今回使用した「シルブの森」では、蓄積量など、量の評価ができるツールである。したがって、森林の健全度などの質的評価はデータから読み取り、自身で評価する必要があるといったコメントがありました。
横井教授からは、所有者や実際に森林整備をする森林技術者に提案内容、説明内容に納得をしていただけるように説明をしなければならない。そのためには、なぜ間伐率を30%とするのか。なぜ間伐の間隔を10年とするのか。など提案する数値に合理的根拠を持たなければならない。といったコメントがありました。