京都北山を訪れました
10月10日、クリエーター科(林業)の授業で京都北山杉の里総合センターを訪問しました。この日は祝日にも関わらず受け入れてくださり、絞丸太やその施業について丁寧な説明をしていただきました。
絞丸太には「天然出絞」「人造絞」の二種類があります。ここに来るまで人造絞しかないと思っていたため、天然絞を見た時は非常に驚きました。小口面を見ると、天然絞は人造絞と異なり、表面だけではなく芯付近の年輪から絞り形状が見られます。
天然絞は少ないのではないかと思い人造絞と天然絞の生産実績をお訊きすると、約半々であるとのこと。天然絞の苗木は、挿し木をすることで割と安定的に得られるのだそうです。
人造絞は、主伐の約二年前から「絞巻き」と言って、短い棒を500個〜600個/木を巻き、主伐までの間の成長で棒が喰い込むことで得られます。縛り付け過ぎても良い丸太が得られない非常に高度な技で、各地で指導を求められているそうです。
植栽密度は、かつては6,000〜7000本/haだったのが、現在では4,000〜5,000本/haだそうです。センターの方がおっしゃっていた最近の困りごとは冠雪害。温暖化により、雪が湿気を多く含むようになって被害が増えたそうです。
最後に見せていただいたのが台杉。台杉はこの地域の土壌が良くないために先人が編み出した方法だということです。
北山杉の里総合センターを後にして、台杉の一団地を訪れました。一面が台杉。初めて見たその風景に我々一同は感銘を受けました。
報告:クリエーター科1年 本田裕治