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2016年05月18日(水)

『木の時代』を語る 公共建築物の木材利用推進

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新国立競技場の設計者としても知られる東京大学の隈研吾先生による講演、その後に実施された(一社)公共建築協会会長の春田浩司氏、そして岐阜県立森林文化アカデミーの涌井史郎学長を加えた3人による鼎談。

岐阜県知事も列席のもと、ぎふ清流文化プラザで約450人の聴衆が、『木の時代』を感じる木造建築談義に酔いしれました。

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古田岐阜県知事も「木の国、山の国」と歌う岐阜県歌の話とともに、木造建築の重要性を語りかけられました。

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東京大学の教授であり、隈研吾建築都市設計事務所の所長でもある隈研吾先生がこれまで手がけられた木造建築などについて説明されました。

木に関しては、①不燃化、②防腐化、③耐震化、これが重要。

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栃木県の那珂川町馬頭広重美術館、ここは木造であるが、ポイントは建物にある穴と屋根。

木造の屋根、そして穴の奥に見える「里山」。この建物と里山との一体化が需要。

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図面で見るとバックの里山を借景とし、かつ里山側を入り口にしている隈先生の巧みな戦略が見えてくる。

 

このほかにも中国でのバンブー利用や高知県梼原町の木造の橋、マルシェ梼原、太宰府のスタバ等の事例も紹介されました。

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なんと、建築によっては飛騨の技、「千鳥格子」を利用されたものも多く作成されておられます。

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あまりにも素晴らしい建物に、聴衆からもため息がもれます。

そう言えば、太宰府のスタバはアカデミーの学生も見学にいっていました。

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次に、東京浅草、雷門前にある建物。この木造も素晴らしい。階層によっては、フロアーが斜めになっており、各階が独立している。

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この建物は上京したら、是非、見る価値があります。

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最後には新国立競技場について、大きな集成材出はなくても、簡単に手に入る30cm程度の集成材を組み合わせる。法隆寺の五重塔のように軒で木材を保護する。様々な日本の伝統的木づかいを踏襲して設計されている。

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木造建築における「メタボリズム」、生物の体が細胞レベルで入れ替わる事実から考えれば、建築にも同じような考えが当てはめられる。鉄筋コンクリートでは内部が腐食しても分かりづらい。しかし木造なら悪くなったところを目視でき、その部分だけ取り替えれば、そのまま利用できる。

持続的な利用を考えれば木造は素晴らしいことがわかる。

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鼎談は涌井学長のリードのもと隈先生と春田先生がお答えになる形式で進められました。

涌井学長も春田会長も、公共建築における木造化の有効性を様々な視点から分析されました。

以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。