「プロジェクト・アドベンチャー入門 」(2日目)
人間やチームの力を成長させる「プロジェクト・アドベンチャー」の体験実習2日目の報告をのこちゃんこと島崎野乃子さんが書いてくれたので以下に紹介します。
<以下、のこちゃん報告>
2日目のスタートも、チェックインの時間から。「今日の気持ちは?」「最近起こったラッキー/アンラッキーな出来事は?」「自分の大切にしている価値観は?」と、自分と向き合う問いかけがつづきました。
講師のシンジ(菱川さん。PAでは対等な関係性を大切にするためにあだ名で呼び合う)によれば、良い学びには『感情』、『行動』、『認識』、の3つの要素にバランスよくアプローチすることが欠かせないのだそうです。湧き起こる感情にじっくり耳を傾ける時間を経て、みんなで体を動かすプログラムへと移行していき、気づきや学びを浸透させていきます。
2日目のメインは、樹上で暮らすネイティブアメリカン、モホーク族にちなんで名付けられた「モホーク・ウォーク」と呼ばれるワイヤーの綱渡り。『ワイヤーの上を全員が渡りきる』ことがミッションとして課されました。 はじめは1人ずつで挑戦を繰り返したものの、数メートル先のゴールに到達するのは至難の業。
シンジの声掛けで作戦タイムをとるうち、「何人か一緒にワイヤーに乗るのはどう?」「柱につかまったままなら安定するかも!」などなど、メンバーから少しずつアイデアが生まれていきました。 3つ目に挑戦したコースは、大人6人が腕を広げてやっと届くほどの長さ。これまでの作戦で何度も挑戦をしましたが、うまくいかないまま時間切れとなってしまいました。
ふりかえりの中で、とあるメンバーの言葉をきっかけに、「経験に差のあるメンバーがチームで何かをするとき、どうしたらうまくいくだろう?」とみんなで考えることになりました。「自分の立場を共有しておくこと」、「しっかり考える時間をとる」など、答えのない問いに様々な意見が出ました。 ふりかえりを経て、みんなでもう一度チャレンジをすることを決めました。
みんなで気持ちを共有したことで、これまでとは雰囲気が違っていました。勇気を出して積極的に声を出す人や、誰かの声を聞き逃さずに受け止めるメンバー、中には口を挟まず見守るというチャレンジをするメンバーも。それぞれがコンフォートゾーンを飛び出しながら、成功へ向けて力を合わせました。
何度もあと少しのところまでいったものの、残念ながら成功する前に日没に…。しかし、全力で挑戦したメンバーからは、「言いたいことが伝えられた」「すっきりした!」と、やりきった前向きな感想が聞かれました。
たっぷり学んだあとは、じっくりと2日間をふりかえる時間に。今回印象的だったことのひとつが、ひとつプログラムが終わるたびに、考えたことや感じたことの「ふりかえり」があったことでした。1日目のプログラムで、別のだれかの言葉や考え方に触れることで学びが豊かになることを体感しましたが、ふりかえりはまさにそんな時間。一人でふりかえった後、それぞれが考えたことをみんなで共有します。
私にとっては、自分の中に湧き起こった感情や思いを、きちんと言葉にすること、そしてそれを伝えることの大切さを強く感じた2日間でした。他にも、「この仲間たちが自分のコンフォートゾーンだと気が付いた」「勇気を出して自分の気持ちを正直に表現することでひとつ成長することができたように思う」など、様々な想いが。参加メンバーそれぞれに、たくさんの気づきや学びがありました。
心と体を目一杯動かしながら、自分と、そして仲間と向き合う濃密な2日間でした! アカデミーでの日々でも、たくさん自分のストレッチゾーンに挑戦していきたい思いです。
報 告:クリエーター科 森林環境教育専攻 1年 島崎野乃子
紹 介:なんちゃって先生 萩原ナバ裕作