製材の奥深さ(素材から製材品へ)
先日、「素材から製材品へ」という授業が行われました。
この授業は主に演習林で伐採をしてきた丸太を挽き、柱や板にする製材技術を学ぶ授業です。
特にクリエーター科林業専攻では、なかなか製材作業に携わることもないため、慣れない作業に緊張感も漂います。
授業はまず、柱や板をどのように採材するのか?の基礎知識から。
材の部位による特徴や、「材の良し悪し」の見極めを学びます。
「アテ」って?「目回り」はどれ?「節」の見方は
…など実物を目の前に、材として「どんな特徴や欠点があるのか?」の知識を深めました。
次は、その特徴や欠点を「どう見せて」「どう避けて」製材するか?を考えなくてはなりません。
「曲がり」も織り込んで採材を考える「知恵の輪」のような作業に、全員で意見を交わしながら考えて製材しました。
また、「こう取ろう」と決めても、挽く手順も重要です。
安全にきれいに製材することも、商品価値を高める大切な要素。
先生にコツを教わりながら、製材機と格闘しました。
また今回は、「節はどのくらいから、表に出てくるのか?」を知るために、実験的な製材も行いました。
樹皮付きの丸太を外から順に10ミリ厚に製材し、どのくらいの深さに節が埋まっているのかを観察します。
予め、表面に見えている節から、みんなでアレコレ予想!…そしていざ製材!
「もっと早くこの節が出てくると思った。」
「この節のほうが大きいと思っていたのに。」
…と樹皮側から見る印象と、挽いてみた材のギャップに皆、驚いた様子。
製材の奥深さを改めて感じることができました。
林業の現場でも、どういう材が欲しいのかを知ることが「高価値化」のはじめの一歩であり、「山の価値を上げる」スタートだと痛感しました。
一方で、「材の欠点」と言われるものも「なぜ」避けられているのかを、正しく知ることが「再価値化」のヒントにもなるとも思います。
この経験を活かし「ちょっと待てよ、こう造材したほうが…」と思えるアンテナを磨いて、今後も作業したいと思います。
(クリエーター科2年 佐藤 真希子)