第4回施業プランナー育成研修を開催しました
令和2年度施業プランナー育成研修 第4回
(1)林内路網の基礎知識 9:35〜10:45
岐阜県森林研究所3F講堂
①作業道の開設計画 (森林技術開発・支援センター 技師 渡邊陽太)
プランナーとして重要な業務のひとつである、作業道開設計画について、森林技術開発・支援センター 技師 渡邊講師より解説をしていただきました。
講義では、林業業界でよく耳にする、「林道」や「林業専用道」、「森林作業道」のそれぞれの違いについて、定義や写真を基に解説くださいました。
また、路網計画を作成するための手順についても、どのような手順で計画がつくられるのか。計画を作るにあたって考慮すべき情報(地質、断層等)をどのように入手するか等についても詳しく解説をいただきました。
10:45〜12:00
②林業機械作業と林内路網、図上計画と線形踏査のポイント
(森林技術開発・支援センター 技術主査・林業普及指導員 上平雄也)
①の作業道の開設計画に続いて、作業道と密接に関係のある林業機械について森林技術開発・支援センター 技術主査・林業普及指導員 上平雄也講師より解説いただきました。
林業機械を使用した林内作業には、大きくわけて車両系作業と、架線を使用する架線系作業の2つに分かれており、どちらの作業システムを採用するかによって使用する林業機械の種類や大きさも異なるため、林内路網を設計する際は、どちらの作業システムを想定するかによって道の設計が異なるということを教えていただきました。
さらに、図上計画と線形踏査のポイントでは、急傾斜地や岩石地などの条件の悪い地形の見分け方や、そのような地形での対応(ヘアピンカーブの設定等)をしつつ、どのように線形設計を行うと良いのかといったポイントをご紹介いただきました。
(2)路網計画と作業システム(車両系・架線系)の検討(演習有り) 13:00〜16:00
森林文化アカデミー スマート林業推進係 技術主査 上平 雄也
岐阜県森林研究所 専門研究員 臼田 寿生
主任研究員 和多田 友宏
午後は、午前中に学んだ路網の線形設計の知識を基に、予め設定したエリアで線形設計を行う実習を、上記3名の講師におこなっていただきました。
はじめに、演習の流れを説明いただきました。まずは、危険地帯の色塗り作業、ヘアピンカーブ適地の選定、色分け図に計画線形を描き、検討事項の整理を行うといった線形設計図と検討用資料の作成を行ってもらいました。
その後、できあがった図面を撮影し、PCに取り込んだものについて各自で発表をしていただきました。知識習得だけでなく、実際に自分で作業を行いながら設計をしてもらうことで、講義だけではわからなかった部分の理解が深まり、良い機会になったようです。