第2回施業プランナー育成研修を開催しました。
令和2年6月24日(水)岐阜県森林研究所3F講堂にて、令和2年度第2回施業プランナー育成研修を開催しました。
- 第1回研修(現地研修)の検討結果発表 9:00〜9:30
森林文化アカデミー森林技術開発・支援センター 普及企画係 藤井 敦
研修の冒頭で、前回課題で出された宿題について、藤井講師から解説をしていただきました。さらに、出来上がった宿題について、研修生の方に発表をしていただきました。
決して易しくない宿題だったため、皆さん苦労されたようです。ただ、この宿題は第2回の研修内容や、最終の実績発表、ひいては今後のプランナーとなった後の業務にも関連する内容ですので、解説をしっかり聞いていただき、自分のものにしていただきたいところです。
- 目標林型と施業方針の設定 その1 9:30〜10:00
森林文化アカデミー 教授 横井 秀一
この講義では、プランナーが施業方針を考えるうえで、施業する山を将来どのような森林にしたいのかという将来目標林型を定めることが重要であること。この目標林型を定めることによって、取り組むべき間伐のあり方を計画に落とし込むことが重要であることを講師の横井教授からお話いただきました。
- システム収穫表の使い方、実習林分の収穫予測、間伐計画の再検討 10:00〜11:30
岐阜県森林研究所 専門研究員 渡邉 仁志
この講義では、「シルブの森」について渡邉専門研究員よりお話いただきました。
「シルブの森」とは、間伐計画に応じて林分の成長を予測し、階級別の成長や材積などが予測できるシステム収穫表のことです。
「シルブの森」を使うことにより、林分及び個体の成長を予測することができ、複数の予測シナリオから施業プランを選択することができます。つまり、将来の山の状況を予測し、将来を見据えた施業プランを立てることができるということです。講義では、「シルブの森」でできること・できないことを整理いただき、その使い方や、将来予測ができる範囲などについて詳細に教えていただきました。
- 再検討結果の発表、前回選木の確認と再選木、育成木の選木(ふりかえり) 11:30〜12:00
森林文化アカデミー 教授 横井 秀一
岐阜県森林研究所 専門研究員 渡邉 仁志
森林文化アカデミー森林技術開発・支援センター 普及企画係 藤井 敦
ここでは、これまで学んだ目標林型の考え方や「シルブの森」の使い方や特徴を基に、実際に目標林型を考えた間伐のシミュレーションを各自で行ってもらい、シミュレーション結果に基づいた考察について各自発表してもらいました。
シミュレーションにあたっては、現況(前回調査したデータ)を分析し、現在の健全度や間伐の必要性を分析し、さらには目標林型を達成するための間伐年度、間伐率、主伐年度を導き出してもらいました。
研修生は短い時間の中で、シミュレーションを行って分析をし、考察をPowerPointにまとめるという一連の流れを行っていただきましたが、全体として根拠をしっかり提示した内容となっていました。