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2017年09月22日(金)

樹上作業のためのアーボリスト・トレーニングBAT-1

アーボリストへの道 BAT-1

アーボリスト(Arborist)への道 、安全な特殊伐採のためのBasic Arborist Training – 1(BAT-1)を開催しました。

報告はJIRIです。

 Basic Arborist Training 1 (ベーシックアーボリストトレーニング)

本日までの2日間、林業関係者や森林活動家の方々を対象としたアーボリストになるための講習会「ベーシックアーボリスト®トレーニング BAT-1」を開催しました。

今回はATI(Arborist Training Institute アーボリスト®トレーニング研究所)のトレーナーである近藤紳二さんと宇治田直弘さんをお招きして、樹上作業のためのBasic Arborist Training-1(BAT-1)を開催しました。

参加者は岐阜県の森林組合や造園業の方、愛媛県や三重県、富山県の方、森林文化アカデミーのクリエーター科学生など9名参加されました。

「アーボリスト」とは、樹上などで樹木の生育を促したり、樹勢回復させたり、剪定したり、伐採し たりできる技術者集団です。

日本では中部大学教授であるDr. John Gathrightさんが、アーボリストの世界組織でアメリカに本部があるあるISA(International Society of Arboriculture)の理事でもあり、そのJohnさんの指導のも と、世界レベルの安全性と技術をお伝えするATIによる講習会です。

  なおATIは日本で唯一、世界組織であるISAに認められた団体です。ここから、安全の技術や
樹木に関する知識、世界の技術水準、ロープワークや使用機材など様々な事柄について、実技を中心に学びます。

今回はISAの世界大会(ツリークライミングチャンピオンシップ)に2回、日本代表選手として出場された宇治田さんをメインに、装着するGear説明、そして基本のDRT(ダブル・ロープ・テクニック)システムについて、それぞれの特質について説明。 ブレイクスヒッチやディステル、シュワビッチ、プーリーシステム など、数多くについて説明を受けました。

参加者は慣れない横文字、Throw、Head Ache、Bark Check、Bounds Check、Climbing up、
Climbing down、Open Rope、Blakes などなど、頭の中を駆け回ります。

更に、JIRIから樹木のこと、安全に作業するためのポイント、近藤さんからは無駄のない樹上 作業のためのポイント指導。覚えることは数多くあります。

樹上作業時に利用するランヤードの使い方も学びました。

 

クライミングの基本は「Low&Slow」、それは何を意味するか。プルージック、シュワビッシュ、クレムハイストの特性は何か? どこに荷重をかけて、何に注意してクライミング練習するのか、ポイントをしっかり学びます。

使用するGearの強度22KNは80kgの人が5m落下した時の衝撃荷重に相当、カラビナは樹上から道路などに一回落下させて傷が付いたり、金属疲労が入れば、即廃棄です。

樹上のアンカーポイント、作業をする上でのリギングポイント、そのためのクライミングコース全体をどう見るのかを実際のコナラを前に学びます。
ロープをかけるアンカーの枝の太さは、ISAでは3Inchとなっていますが、これは樹種によって、病害虫の有無、角度によって違います。

初日は夜の講座も続きます。森林文化アカデミーの宿泊棟(森のコテージ)で、日中の復習を兼ねて机上勉強です。

森林文化アカデミーの木造建築専攻学生が中心となって建設した「自力建
」の建物の一つ「こならの小径」を利用させて頂きました。自力建設、本当に役立ちます。
Limb walk(リムウオーク)」やランヤードの使い方、ポジショニングの取り方、不安定な足場にもめげずみな果敢に挑戦。

再びロープノットとクライミングの自主練習があったり、リドレクトの方法も学びました。

ロープを操作してどのように移動するのか。またポジショニングで重要なことは何か。

 一つ一つ検証です。
 サドルにGearを取り付けるにも、右は命を預けないもの、左は命を掛けるもの、というように装備を振り分けるのも一案です。
 手ノコはどのように抜いて操作するのか。その時に自分が使用しているクライミングロープやランヤードはどうするのか、細かく説明を受けました。

ハンドリギングではどのようにストラップを利用し、どのようにカットするのか?

リムトスはどのようにするのか? 枝の動きも含めて実践的に解説してくれました。

明日からは、より高度なBAT-2が始まります。頑張りましょう。

以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。