森林作業道の崩壊リスクを知ろう!
クリエーター科林業専攻の「木材生産システムの応用」です。
作業道開設時の災害リスクについて森林研究所の和多田研究員より講義していただき、現地調査行いました。
講義では
作業道の崩壊が土石流の発生につながるリスクや斜面崩壊を防ぐためのチェックリストについて教えてもらいました。
「伐採時につけた道は、伐採が終わっても残る。」
⇒ 使わなくてもリスクは残る!
ということで、どこに道をつけたらよいのか、あるいはどこに道をつけるとだめなのか、斜面の崩壊リスクをもとに解説してもらいました。
講義のあとは現地調査で、注意すべきポイントをレクチャーして頂きました。
木の付着する地衣類、蘚苔類の種類、ツルの伸び、立木の傾きなど、よくよく観察すると土地の水分や土壌の状況を判断できる指標が隠されています。
こちらの大きなスギの木ですが、オレンジ色のスミレ藻が付着しており、根元付近にはコムチゴケ、オキナゴケが付着しており、かなり湿潤な環境であることが分かります。「この地がなぜ湿潤な環境なのか」地質図や地形図も併せて地すべりや断層の有無確認していき、作業道を開設した際の崩壊リスクについて検討しました。
作業道や林道はインフラとして恩恵をもたらしてくれる存在でありますが、むやみやたらに開設しては崩壊ばかりでメンテナンス費用がかかります。
ウッドショックで木材価格が高騰している状況ですが、木材生産を行う際には山地の崩壊リスクを頭に入れて計画ができるといいですね。
杉本