エンジニア科野外宿泊実習、川下から川上へ、木材の流れを知る
今回のエンジニア科1年生の野外宿泊実習では中津川市にコーディネートしていただき、1泊2日で付知町や加子母の林業・林産業の現場を見学しました。予定では裏木曽と呼ばれる地区の国有林に行き御用材の三つ緒伐りを行った現場を見る予定でしたが、先日の台風21号により林道が被災したので、急遽予定を変えて付知や加子母の製材や工務店の視察を行うことになりました。
まず始めは護山神社を見学しました。ガイドとして裏木曽古事の森のツアーを実施しておられる三浦さんと前川さんに案内して頂きました。
ちなみに今回は残念ながら見ることは出来ませんでしたが、2代目大ヒノキ、斧入れ式の三ツ緒切り跡をめぐるツアーを付知町観光協会が企画しております。
裏木曽古事の森ツアー 中津川市観光情報サイト
http://www.city.nakatsugawa.gifu.jp/kankou/info/2018/04/post-42.html
続いて丸博建築さんです。
棟梁に伊藤博さんに加工している現場を案内してもらいました。
木材を乾燥させるときは、元を下、末を上にして立てておくと水が抜けやすいなど、いろいろな知恵を教えてもらいました。寺社仏閣を扱う工務店が少なくなっているため、注文が集まって大変とのこと。四国など遠方にも行くことがあるそうです。
続いて中島工務店さんです。現在は大阪の彩都のモデルハウスの部材を加工しており、特殊な加工機械や木の組み方を見ることが出来ました。
続いて伊藤林産です。現社長で3代目で創業100年近い長寿企業ですが、ポイントは需要の先読みが大事とのこと。
最後は加子母森林組合さんの原木市場を見に行きました。実際に原木を見ながら、どの木が高く売れるのか、枝打ちの跡の見方、年輪の詰まり方の良しあしなどを教えてもらいました。今日は工務店、製材所、原木市場の順番で見て回ったということで、木の需要先から供給先に向かって見学をしていきました。
2日目は中津川市有林での伐採現場を見学に行きました。60年生のヒノキ林分を間伐しており、プロセッサなどの高性能林業機械を使った伐採搬出作業を行っていました。
台風の被害やあいにくの雨により、予定していたスケジュールとは大幅変更になってしまいましたが、加子母の製材所、工務店、原木市場、山の素材生産現場など木を伐るところから使うところまで、盛りだくさんの内容で見学することが出来ました。調整していただいた中津川市には感謝申し上げます。ありがとうございました。
杉本