「林業の道具」~森林作業の基本、道具、装備を学ぶ
「林業の道具」は、エンジニア科1年生が最初に学ぶ技術系講座。0.5日×8回の日程で、森林作業に必要な安全装備、基本的な道具類、ロープワーク等について学びます。
4月12日から5月6日にかけて行われた講座の主な内容を紹介します。
(4/12 安全装備、基本的な道具類等)
初日は、ヘルメット、チェンソー防護ズボン・ブーツなど安全装備の必要性やその性能、ナタなど森林作業に使用する基本的な道具、ハチ、ダニ、ヒル等の危険・不快生物対策等について学びました。
本学では、チェンソー等を使用する実習で、防護ズボン等の安全装備着用を義務付けています。刃物類は、適切に所持しないと銃刀法や、軽犯罪法に抵触するので注意が必要。ハチやダニ、ヒルなど、危険・不快生物達とは、実習でかならず出会いがあります。正しい知識を学び、その時に備えます。
(4/19 ロープワークの基礎知識)
この日のテーマは、ロープワーク。到達目標は、ロープの種類・用途を理解し、基本的な結びをマスターすること。各自、3m長のロープを教材に、8種類の結び、2種類の端末処理を学びました。最終日の効果測定まで、反復練習あるのみです。
(4/21 ブリ縄の基礎知識)
この日のテーマは、ロープワークの応用編「ブリ縄」。「ブリ縄」は、十数mのロープの両端に50㎝ほどの棒を縛り付けただけの簡単な木登り用具。熟練者がこれを使えば、一抱えもある大径木も登ることができます。今回は、ブリ縄のミニモデルを使い、作り方、使い方を学びました。なんだか登れそうなきがする?
(4/25 ブリ縄木登り実習)
今日は、各自で作ったブリ縄を使い木登り実習です。準備体操を済ませ、早速、木登りに挑戦。
一段目はともかく、二段目は足場が不安定で、取り付けにひと苦労。相方が心配そうに見上げる中、何とか2段目まで登りました。
ブリ縄は、登りだけでなく、降りる時も結構怖いんですね。
ひととおり皆が体験し終えたところで、休憩しながらブリ縄名人山本晃治さんの動画を視聴。自ら体験した後だけに、スギの大木をスルスル登る山本さんの技術のすごさを改めて実感できました。
(5/2 刃物の研ぎ)
今日のテーマは「刃物の研ぎ」、ナタや下刈り鎌の研ぎ方を学びます。切れない刃物は、森林技術者の恥。刃物が切れれば、作業効率は格段に向上します。
刃物の研ぎは、森林技術者にとって大事な基本技術、まずは、各自、自分の鉈を研いでみます。
見た目は、様になってきましたが、はたして、研げたのか、鈍ったのか?次回の現場実習が楽しみです。
こんな感じで、「林業の道具」全日程を無事終了。
最終日には、ロープワーク効果測定も皆クリアできました。現場では、とにかく元気なエンジニア科1年生です。
以上、報告は、担当の伊佐治でした。