【専門技術者研修】 これからの木造建築構造を考える
木造建築の新しいかたち(その215)木質構造に関する住育の取り組み
木材輸出・地域材利用関連をテーマとした専門技術者研修「これからの木造建築構造を考える」(第1回)を開催しました。
まずは、私から「壁量計算をベースとした韓国向け構造検討シート」と題して、話題提供を行いました。2017年12月以降、韓国における確認申請時に必要になった書類「安全性と耐震設計書(5階以下の建築物など)」について、その概要を説明しました。
木材輸出取組を先進的に行っている園田真吾氏を講師にお招きし、『韓国における木材輸出取組と木造住宅の設計・施工の問題点』と題してご講演いただきました。
園田氏は、令和4年に日本産木材製品輸出拡大シンポジウム(岐阜)にて「海外への国産材製品の輸出取組」を、令和3年に日本木材輸出振興協会主催の米韓向け日本木材製品輸出促進セミナーにて「韓国における木造住宅の設計及び施工の問題点」をご講演されるなど、木材輸出関して先進的な御活躍をされています。
木材輸出の取り組みおよび海外(特に韓国)での木造住宅の設計や施工の問題点について、話題提供をしていただき、ディスカッションを行いました。
講演でも、ディスカッションでも、質疑が積極的に行われました。ディスカッションの中で、若い方の育成について配慮されていることについて質問させていただきましたところ、園田さんがおっしゃった「例えば、英語が話せる大工さんってかっこいいですよね。そんなことを目指すような若い大工さんを育てているのです。」と、いう言葉が印象的でした。私も学生時の体験から、学生を連れて積極的に国内、海外問わず現地へ行くようにしていますが、園田さんと同様の理由からです。
これからの木造建築構造のあり方について、地域材利用および木材輸出の観点から考える研修内容となりました。
教授 小原 勝彦