耐力壁!(自力建設2022「丁稚基地」)
建物が想定される地震力や風圧力に耐えられるように、軸材である柱の間に挿入する頑丈な壁を耐力壁(たいりょくへき)と言います。
現在の木造住宅の多くがこの耐力壁の量を計算して基準を満たすように建てられています。
耐力壁には土壁、筋交い、貫、合板など使用可能ですが、それぞれ耐力壁としての基準強度が決められており、その基準強度をもとに建物全体の強度が計算されます。
「丁稚基地」では、面材を釘で打ち付けることで耐力壁を作る方法を採用しました。
新築部分の長手方向に9mmの構造用合板、妻手方向に30mmのACパネルを2枚ずつ使っています。
ACパネルは、スギ又はヒノキの板材をボード上に貼り合わせたもので、アカデミー内のプレス機を使用し、木造建築専攻の学生が製作しました。
あらかじめ面材を貼るための受け材をつけた場所に、壁の形に合わせて切り出したACパネルを仮止めしていきます。
通常耐力壁の釘は塗り壁や壁紙で隠れてしまうことがほとんどですが、「丁稚基地」では釘の頭が見えた状態が内壁の仕上がりになります。そのため、構造的に必要な釘の間隔通りに印をつけ、全体的に釘の位置が上下しないように綺麗に打ち付けを行いました。
75 mmの釘を手打ちする作業はすごく大変でしたが、こういう時こその人海戦術! 普段は木取り作業を担当するメンバーも含めた5人で釘打ち大会を開催しました!
綺麗な壁の出来上がり!壁の面によってスギとヒノキが分かれているところが、隠れたこだわりポイント!
ぜひ見つけてくださいね〜!!
木造建築専攻 2年 坂井梨奈