地球の会 建築視察
地域材を使った家づくりを行っている全国工務店の会「地球の会」の設計者の方々がアカデミーの視察を行いました。
引率されるのは、本学の名誉客員教授の三澤さん。
まずは、アカデミーの木造建築のコンセプトや木材の耐久性について解説。
ウッドラボ前の格子ですが、何度かメンテを繰り返し、塗装の違いを確認できるようになっています。
維持管理の大切さや、耐久性向上の工夫などを説明していきました。
次に、すぐ隣にある2021年度自力建設「木立のこみち」を学生が解説。
当初の劣化した格子を取り外し、新設した格子から庇を伸ばしています。
庇の樹上トラスは、順番に細く絞っていき繊細な形で見えています。
設計施工時でこだわった話や、塗装の色等、興味津々で聞いています。
最後はmorinosで、木造建築で大切にしている四つのこと「木・時間・素材・人」に加え、建築性能について講義を行いました。
地域特有のポテンシャルを活かして、その土地ならではの建築文化を作り上げていくと、風景になじんだ多様性豊かな日本になっていくことを期待しています。
初日の宿泊は、美濃市内の古民家を改修したホテル「ニッポニア美濃商家町」
このホテルの支配人はアカデミーの卒業生。建物の歴史を丁寧に伝えていただきました。
アカデミーの授業後に在校生も合流して交流も行われました。
二日目は、伝統的建造物群保存地区の「うだつの上がる町並み」の散策。
ニッポニア美濃商家町の設計者の卒業生の中島さんに古民家ホテルのコンセプトや設計に対する姿勢を話していただきました。
長屋を改修したシェアオフィス等、古い町並みに拠点を点在させ、地域全体の活性化につながテイク取り組みです。
二日間、濃密な研修会になったと思います。
今回、長野から九州までこれからの地域材を活用した建築を作ってく若い担い手が集まり、木造建築の魅力や伝えるべき大切なことなどを受け取ってもらえたら幸いです。
教授 辻充孝