自力建設2022「木造建築倉庫(仮)」始動!!
今年も自力建設の課題が発表されました。2001年の開学からなので22年目に突入します。
今年度のテーマは「木造建築倉庫(仮)」
卒業生が全学でとった自力建設のテーマアンケートから、3つの提案を融合させて設定しました。
1つ目は、20年以上も自力建設を続けていると、いろいろな道具や機材、余った資材など、いろいろストックが増えてきます。現在は、本校舎の1室を保管庫にして、毎年の大掃除で整理しながらなんとか押し込めている状態。
現在の保管庫は、下のようにさまざまなものが収納されています
このような建築関連の道具や資材を整理してストックする場所が欲しいといったもの。
2つ目は、魅力的な自力建設が上手く使われていないのがもったいないというもの。
特に7期生の「地空楼」は、当初設定していた2つの機能が新しい施設によって役目を終えています。
フォレストウォークの拠点機能はmorinosができたことで、更なる展開を見せ、実習の休憩所機能が隣接して建設された林業機械学習棟で拡充されました。
現在の地空楼です。古建築のような貫禄が出ています。
3つ目は、木造建築の魅力を伝える建築を作りたいというものです。
木材の経年変化や構造的な工夫、建築専攻専用の建物という視点でいつもの自力建設以上に、いろいろな工夫を施してほしいです。すでに、校舎や自力建設を含めて各建物は特徴的で様々な賞も頂いています。
直近ではmorinosが、令和2年度 木材利用優良施設コンクール 林野庁長官賞、ウッドデザイン賞2021をいただいています。
全学生、全校生にむけてのプロポーザル・プレゼンテーションが5月31日に開催されます。
さて、どのような提案が出てくるのか、楽しみです。
教授 辻充孝
課題文------------------------------
第22期自力建設テーマ 自力建設プロジェクト 木造建築倉庫(仮題)
2001年の森林文化アカデミー開学から始まった自力建設は今年度で22施設目となる。この20年の間に、木造建築関連のさまざまな道具や機材や先輩が残した建築資材等も増えてきた。現在は本校舎の一室を倉庫として活用し、保管しているが、近年の教育スタイルの変化や学外の方との打ち合わせ増加などのアカデミーの活動の広がりから校舎が手狭になってきている。
そこで、利便性の高い場所に木造建築関連の道具や資材を移動・ストックすることで、本校舎のゆとりを作り、教育・活動の充実をはかる。
在校生から利活用の要望があり、車を横付けできる「地空楼」周辺を計画地とし、「地空楼」の増改築を含めて木造建築倉庫を整備する。
「地空楼」は2007年度に、学内ネイチャートレイルの拠点に加え、周辺での活動(炭焼きなど)の休憩場所を目的に建設された。
時代とともにネイチャートレイルの考え方やルートが変化し、また林業機械学習棟が隣接して建設されたことで休憩場所としての機能も役目を終えた。
そこで今年度のテーマは、地空楼の増改築による充実した「木造建築倉庫」とする。
また、木造建築の倉庫という特質から単純な倉庫でなく、魅力的で機能的な構造や、建築材料の利活用提案、各部納まりの工夫など、さまざまな提案の付加に期待したい。
必要機能
・ウッドラボ収納庫+周辺外部デッキにあり今回の計画地に保管した方が良いと思われるものが収納できること。(精密機械や備品類は管理の都合上、原則現在の収納庫に保管する。)
・保管場所の都合で購入できなかったもの(単管足場など)を収納できるゆとりを設けること。
想定施主
小原勝彦 教授
主な想定利用者
建築専攻の教員、学生、林産業コースの学生、学内用務員の方など
予算
150万円(予定)以内
注意事項
※施設利用者(教職員、学生、外部利用者)管理者(特に事務局総務課、支援センター職員)の意見を十分に聞いた上で計画を行うこと。
※近くに植樹した樹木(クヌギ、ハゼノキ、サクラ等)があるため配慮すること。(担当:玉木)
※バックホーの練習で掘り返した地盤があるため注意(担当:杉本)
※建築基準法等の関連法令を遵守すること。
※専門科目時間外については、「プロジェクト」にて単位を認定。(日報等で時間数を管理)
※作業を行った際は工事日報を付け、保管する。竣工時に取りまとめ報告すること。
※工事期間中の活動に支障がないように調整すること。
※植栽は極力、伐採しないこと。