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2021年05月28日(金)

今年もクリーエーター科の樹木同定実習が始まりました

今年もクリエーター科の共通科目「樹木同定実習」が始まりました。この授業では,学内や演習林だけでなく,市内にある標高1,163 mの瓢ヶ岳にも行き(アカデミーのある美濃市との連携協定の一環で,サテライト演習林としての利用をさせてもらっています),暖温帯や冷温帯の樹木74種類を野外で見分ける技術について学びます。大人数だと声が届かないため,この授業は私を含めた教員3名で,それぞれが学生8–9人ずつのグループを担当して実施しています。

樹木同定実習で標本を作成している様子

毎回,10樹種程度について,野外で現物を見ながら,形態・生態・利用方法について解説を行います。さらに枝を採取して押し葉標本を作成します。写真は学校に戻ってきて押し葉標本を作成しているところです。毎回10種類というのは意外に多くて,時間内に全部を採取して説明し,標本を押すところまでするのは,なかなか大変なことです。

樹木同定実習で標本を作成している様子

 

 

樹木同定実習で標本を作成している様子

今回はブナ科の樹木を中心に解説しました。アベマキとクヌギ,クリは特に良く似ていますし,コナラは個体間や個体内の変異が大きいし,アラカシとシラカシも慣れないとなかなか違いが見えてこないと思います。授業で目にした個体以外でも,いろんな個体を見て,種内の変異の幅を捉えることが見分けるコツです。

樹木同定実習で標本を作成している様子

今回で2回の実習が終わり,残りはテストも含めて6回を予定しています。今まであまり縁がなかった人にとって,野外で樹木を見分けることはそう簡単なことには思えないかもしれませんが,楽しんでやるのが一番です。そして「好きこそ物の上手なれ」と言うように,好きなった者勝ちですので,まずは樹木を好きになってみましょう!

教員:玉木