ゲストハウスの未来形「地域まるごと宿をしよう」~里山ビジネスカフェみの(第4回)
里山ビジネスカフェみの第4回を1月31日に開催しました。講師は倉敷市のゲストハウス「有鄰庵」創業者で、NPO法人Earth Cube Japan 代表理事の中村功芳(あつよし)さん。2010年に倉敷市美観地区の中に「くるま座 有鄰庵」を開業。わずか2年で海外52か国、3年で12,000人が集まる地域発信拠点へと成長させました。2015年にはオーライニッポン大賞「フレンドシップ賞」受賞や観光庁長官から招きを受けるなど脚光を浴びています。
2016年にはゲストハウス運営をさらに発展させるNPO法人Earth Cube Japanを設立し代表理事に就任。「コミュニティカフェ」「芸術家応援」「海外の若者受け入れ事業」などを通じて、日本の地域の魅力を世界に発信する活動を開始しました。今回は有鄰庵の初代女将でプランナーの山田千裕さんとともに27日から岐阜県入りして、岐阜市内のゲストハウス「岐てん」さんを拠点に開業セミナーを開催。また県内の気になる地域として関ヶ原町や下呂市馬瀬地区を訪れて「まち歩き」をするなど精力的に活動されました。
当日は共催団体の一般社団法人インクが事務所を置く美濃市伝建群の中にある「美濃の家」に、各地から25人以上から詰めかける盛況でした。中村さんのトークには最初からびっくり。「ゲストハウスはもう終わっています。」え? その真意は、既に低価格競争に陥っているゲストハウスの呼称を卒業して、日本のふつうの田舎の魅力を高付加価値で発信しようということのようです。
次々に飛び出す印象的なフレーズ。「暮らし旅をしよう」、「くるま座をしよう」、「情報交換ではなく情の交換が大切」、「地域まるごと宿をしよう」。これらの言葉の中に、ゲストハウスの神髄が詰まっているようでした。
さらに新規事業NPO法人Earth Cube Japanでは、全国を飛び回って「地域の伝統文化をつなぎ」、古民家活用、地域の生業(なりわい)創り、移住促進、DMOプロデュースまで手掛ける活躍ぶり。「大きな都市よりも、人口1300~1500人の村こそ魅力がある」というのが中村さんの持論です。岐阜県にも新しい風が吹き込みそうな予感です^^。
中村さんの熱いトークを中心に懇親会にも多くの方が参加しました。事前準備から5日間にわたるプログラムを切り盛りされたインク・スタッフの皆さま、ありがとうございました。中村さん、またの来岐をお待ちしています。
*有鄰庵について詳しくは→ http://u-rin.com/
*NPO法人Earth Cube Japan→ http://earthcube.jp/
報告 嵯峨創平(揖斐川町駐在)