地域の里山を守り育てる 〜里山景観マイスター養成講座 Master コース 最終回〜
成果の集大成
里山景観マイスター養成講座 Master コース、第3回は企画の実施報告と評価です。講座では、前回から今回までの間に受講生が各自がそれぞれのフィールドで行った講座を報告しました。
講座のタイトルは以下の3本です。
事実上の卒業研究にあたります。
・馬瀬里山ミュージアムを活かしたインバウンド観光
・三年番茶で元気な景観づくりのことはじめ
・山鯨を食らう ー山での狩猟と暮らしの今むかしを猟師さんから直接きてみよ~!ー
発表はそれぞれが今までの里山景観マイスター養成講座の中で培ってきたスキルを発揮しながら、受講生自ら企画→資源調査→実施計画を練ったうえで実施したものです。講座は商品として完成したものもあれば、保全活動に寄ったものもありましたが、すべての講座で単に参加者の方が満足しただけでなく、講座自体が地域の自然と文化を持続的に保全・活用する活動につながっていました。
受講生は3年間かけて里山の自然と文化、景観をどうやって保全・活用するかという難しいテーマに取り組み、学び、体験しながら最後は自らが考えて講座を運営するレベルまで到達しました。よって最後に修了証を授与し、「里山景観マイスター」が誕生しました。
今回里山景観マイスターを修了した3名の方は、今後もそれぞれの地域で活動されていきます。未だ里山の抱える問題は広く、そして根深いです。その中で頑張っている受講生の皆さんの活動は大海の中の雫一滴かもしれませんが、それが周囲に波紋を広げて、全国で持続可能な里山保全の動きが今まで以上に広がっていくことを期待しています。
10年後に振り返ったら、「あのときの講座が地域を変える人材育成を担う、時代を変える波の先頭だった」と思うことになるかもしれません。受講生の皆さん、3年間よく頑張りました。里山景観マイスター養成講座を支えてくださった地域の皆さん、講座に来てくださった講師の皆さん、本当にありがとうございました。
ここに厚く御礼申し上げます。
教員 講座主任 柳沢直