自力建設Oasis 大工合宿始まる。。
今週から始まった「大工入門(エンジニア科授業)」と「墨付け・加工(クリエーター科授業)」。参加者は総勢15名。自力建設の木材を刻んでいきます。
昨日は3日目(全7日間)に突入した様子を見てきました。すでに、いくつかの部材の加工が終わって、次々と作業を進めていいます。
3日目になるとさすがに学生の動きがなかなか良くなっています。自分で考えて先を読んで段取りをしています。
今回の山場の演習林から切り出してきた丸太3本の柱。どうやって加工するかプロの設計者でも少し悩んでしまいますが、そこはさすがに熟練の大工さん。加工手順を順番に教えていただきました。
あとは、加工していくだけです。と、一口に言ってもすべて違う断面。一筋縄ではいきません。エンジニア科の学生も慎重に計測しながら断面を決めていきます。
丸太グループ集まって計測しては加工し、仕上がり寸法に向けて順調に進みます。要所要所で大工さんチェックが入ります。
電動工具の扱いも慣れてきた様子。時には調子に乗って削りすぎたところも。。。修正作業もまた勉強です。
これらの丸太の図面を描き切ったクリエーター科の八代さん。その図面の加工図を丸太に写し取っていきます。この指示が今回の成否を分ける重要な作業ですが、何分丸太は平滑ではありませんので、高い技術がいります。。
まずは、桧丸太の小口で何やら書き込んでいます。
赤い墨汁の墨つぼを取り出して丸太に(黒墨汁も使い分けます)意図を貼りだします。もう慣れた手つきです。
先ほど印をつけた場所を目指して側面に基準となるラインを打ち付けます。これを起点に、材が組み合わさる場所の加工寸法を出していきます。この墨付けにそって先のエンジニア科の若い学生が刻んでいました。
丸太柱加工のチーム。一番左の大工さんのおかげで順調です。
一方、梁やトラス材、垂木加工のチームは、というと、こちらもクリエーター科の玉置さんを中心に加工が進んでいます。難しいながらも丸太3本に対して、梁は50本以上。数が違います。
ひたすら描き切った加工図面をもとに、エンクリの学生が協力して加工しています。
まずは、大工さんのお手本。真剣に手順を確認しています。
こちらも、垂直水平の材は一本もありません。大工さんが加工しているのは梁と梁の継ぎ手ですが、斜めに組み合わさっています。
これらをもとに、学生も順番に加工を始めていきます。のみの扱いも慣れてきた様子。
手がんなで、加工面を仕上げて・・・
こうなります。追っかけ大栓継ぎという加工です。仮組みもぴったり納まって、完成です。
まだまだ先は長いですが、ようやく折り返し地点、今週には加工をおおむね終えて、来週早々に建物の仮組み予定。
今回の架構は難しいだけに、立ち上がってくる姿が楽しみです。
准教授 辻 充孝