山をじっくり観察して崩壊危険地を予測する
今日は林道を歩きながら、「崩壊危険地の特徴を知る」というテーマで
フィールドワークを行いました。授業名は「木材生産システムの応用」です。
講師は森林研究所の臼田研究員と、和多田研究員です。
林道や作業道を開設する際には、崩壊危険地を読み解き、
なるべく崩壊リスクの高い箇所を通らない線形を計画することが大事です。
崩壊危険地を読み解くには、
等高線など地形による判断、現地での地表変異や植生の判断が必要です。
今回はフィールドワークで、実際にアカデミー近くの林道を歩いて植生や法面の様子を観察しました。
例えばシダ類を観察した際に、
リョウメンシダやオシダがあれば、かなり湿潤な環境であり、
道を開設する際には要注意であり、高い切り取りは避けるべきである。
もし開設した場合は、水の処理を考慮しないといけない。…等々、
道を付ける前に植生を見て判断できることがたくさんあります。
今日のメインのワークはこれです。みんな何かを見て図面を書いています。
見ているのは法面です。何の変哲もない法面に見えますが、
水分状況が異なるところ
風化が進んだところ
土塊がすべってはらみだしが見られるところ
いろいろ判断することが出来ます。
また地上に生えている木の傾き具合や常水の有無などもチェックします。
出来上がったのがこんな表です。
あまり出来がいいとは言えませんが…
ただ見るのではなく、じっくり観察することで見る目を養うことが出来ます。
今回の現場でも細かく観察することで、見えなかったものが、だんだん見えてきます。
林業経営を考える上で、道はとても大事です。
でも開設した道が崩れてしまっては、せっかくの林業経営が台無しです。
そんなことにならないよう、山の見方をトレーニングしていきましょう!
今日はそんなトレーニング法の勉強でした。