令和元年度第11回施業プランナー育成研修を開催しました
令和元年11月21日(木)
(1)集約化に向けた課題解決・プレゼンテーション
10:00~12:00
森林文化アカデミー テクニカルセンターA
- 森林文化アカデミー 辻教授
ビジネスの世界では、プロが素人さんに説明する機会も多く、自分が知っていることを素人さんによく分かるように伝えて、短い時間で判断してもらうことが必須となります。今回は、そのための技法を学びました。
プレゼンは、発表者次第で伝え方を自由に工夫できるのですが、事前に十分に情報収集をして、プレゼンの目的を明確にして、その目的を達成できるよう説明の仕方を工夫することが必要です。課題がある人に対しては、課題→課題解決の流れで説明することが有効ですが、課題が明確でない場合は流れを説明していく必要があります。説明については、透明性(公平な情報)と説明責任(説明すべき内容はすべて)が大事になります。それは、プランナーが森林所有者に説明するときも同じです。むしろ、林業に素人な森林所有者さんにはより丁寧に説明することが求められます。
プレゼン資料を作るテクニックについても文字の大きさ、色、デザイン(=人に見せるもの)、図の使用などについて学びました。しかし、最終的には、デザインが良くても、内容が優れていることが重要であるとのことでした。
(2) 主伐・再造林プロジェクトの実際
13:00~14:30
森林文化アカデミー テクニカルセンターA
- 森林文化アカデミー 田口係長
- 森林研究所 大洞専門研究員
- 中濃農林事務所 間野普及員
中濃森林組合がモデル的に実施した主伐・再造林プロジェクトの説明をしていただき、主伐方法、再造林方法、獣害対策について学びました。
主伐再造林をどのように設計したのか、主伐(=皆伐)を行うことに関して議論はなかったのか、作業システムの選択、再造林時の獣害対策はどのように行ったのか(対策、コスト等)について、対象現場特有の事情を含めて講義をいただきました。それらの講義に対して、これまでに学んできた講義を踏まえて、様々な質疑を行いました。講師の方からも獣害対策は必須事項ではあるが、設置したシカ柵やツリーシェルターを今後どのように管理して、撤去していくのかなどについては、今後も検討が必要であるという課題点も整理していただきました。
国、県も主伐再造林を進める方針を打ち出している中で、非常に参考になる講義となりました。
(3) 集約化に向けた課題解決 先輩プランナーとの意見交換
14:30~16:00
森林文化アカデミー テクニカルセンターA
- 西濃森林組合 高木啓晶施業プランナー
今年度のプランナー研修における最後の講義として、施業プランナーとしてバリバリ働いておられる西南濃森林組合の高木さんに先輩プランナーとしての講義をしていただきました。
研修で個別に学んできたことを、総合して所属する林業事業体でどのように活かしているのか等について、研修生と意見交換を行いました。研修で学んだ基本をベースに業務をスムーズに行うための研修では得られないコツを話してもらいました。また、高木さんが自分を成長させるために、毎日を過ごす上で自分に課している要件、何を意識して毎日の仕事に向かっているのか等、プランナーの成長に必要なことについて話をしてもらいました。