建物外皮の熱遮断技術(専門技術者研修)
専門技術者研修「自立循環型住宅への設計講習」の第三回目を開催しました。
<第一回目の内容はこちら>
<第二回目の内容はこちら>
今回のテーマは、建物外皮の熱遮断技術。
1.断熱性能
2.日射遮蔽性能
の2つの要素技術について、私の作成したドリル形式の演習シートを用いて、評価の手順を確認しながら考え方や留意点も交えて進めていきます。
この講座では、パソコンはほぼ使用せず、ひたすら手計算で省エネ計算。
自然エネルギー活用で、大まかな配置計画や建物形状の設計が見えてきたら、それらをサポートするための外皮性能を検討していきます。
外皮性能の設計は、単に建築物省エネ法を通すことが目的ではなく、壁や窓の表面温度を設計するか。暖房設備の容量をどう計画するかなどの根拠になります。
さらにその設備容量の機器を1日8時間、1カ月運転すると電気代はどのくらい?と実際の設計に活用できるところまで落とし込んでいきます。
なぜそうなっているのかの根拠がわかれば、あとは自分でもいろいろ考えることができます。
6時間の講座でも作成したドリルの半分くらいしか進まず、解答例を渡して残りは宿題。
次回は、新築編の最終回「設備の省エネ技術」になります。暖冷房に加え、換気や給湯、照明、家電などさまざまな設備をどう適切に選択し使用するかになります。
准教授 辻充孝