クリエーター科1年,樹木同定実習の試験2019
先週のエンジニア科1年生の「樹木の同定」の試験に引き続き,昨日(7月16日),クリエーター科1年生の共通科目「樹木同定実習」の試験を行いました。この試験では,学内や周辺を歩き回り,これまでの授業の中で学んできた全73樹種の名前を答案用紙に回答します。これまでの授業の中では,市内のもっと標高の高い林で学んだ樹種も,学内に植栽された個体を使って試験します(先達が植えてくれたものや,この日のために,私が何年か前から植えておいたものもあります)。試験中,回答に関係するようなおしゃべりは禁止ですが,手で触ったり,匂いをかいだりするのはOKです。
大学の授業でも,樹木同定の実習はあるとは思いますが,大概は数日間,演習林に泊まり込んで数十から100数十種類を一気におぼえるような授業形態になっていると思います。一方,本学での樹木同定実習では,毎週,半日かけて10種類前後をおぼえます。一回におぼえる種数がそう多くないため(それでも学生の話を聞くと多いとは言われますが…),一つ一つの樹種の形態形質や,生態,使われ方などを,じっくり学ぶことができます。毎回,標本を作成・確認しているので,復習もしっかりやっています。同じような樹木同定実習でも,身に残るものは本学のやり方の方が多いのではないでしょうか。まさに,山に近い,本学ならではの樹木同定実習の特徴だと思います。
話は試験に戻りますが,全73樹種中,50樹種を正答すれば合格となります。先日のエンジニア科でも50樹種が合格ラインでしたが,エンジニア科はクリエーター科に比べて授業時間数が多いため,分母が91樹種になっています。つまり,正答率では,クリエーター科の方がハードルは高くなります。試験の結果,なんと満点が3人,1–3問間違いが7人と,半数が70点を超えていました。また,今年はなんと,全員が一発合格しました。すばらしい!
これで共通の樹木同定実習は終わりですが,ここから先は,より標高の高い場所の樹木であったり,身近な林の樹木であったり,立木ではなく木材であったりと,専攻ごとにおぼえるものが変わってきます。今回の実習でおぼえた73樹種をベースに,これやあれに似てるなと,より各自の目的に合わせて樹木への知識を深めていってもらいたいと思います。
教員:玉木