自立循環型住宅への設計講習
専門技術者研修「自立循環型住宅への設計講習」が始まりました。毎月第一土曜日に、新築編4回、改修編3回、各回6時間の長丁場です。
国総研と建築研究所が監修の「自立循環型住宅の設計ガイドライン」。白い初版本(現在の入門編)が2005年に発行されて、それまで温熱環境や省エネは何か難しい印象から距離を置いていた私が、温熱・省エネに入るきっかけになった本です。
現在でも私のバイブル的な存在です。
その後、蒸暑地版、準寒冷地版、省エネ改修と発行されて、2015年に温暖地版の大改訂が行われました。2018年には改修版が発行されて、住宅の温熱・省エネの情報がほぼ整理されました。
今回の講座では、温暖地版と改修版の二つをじっくり(といっても内容が濃いだけに早い展開ですが)理解していこうというのが狙いです。
アカデミー生には、このガイドラインを活用して授業で教えていますが、外部の建築実務者に対してアカデミーで行うのは初めてです。
初日は、ガイドラインを概観することを目指し、要点だけをかいつまんで500ページあるガイドラインを6時間で話していきました。それでも時間がたりません。
太陽熱給湯設備の項目のあとの休憩時間に、昨年度に自力建設「森のいちだんらく」に設置された太陽熱温水器を見学しました。
お昼前後の1時間で12℃(38℃から50℃に上昇)も水温が上昇してました。
次回から3回にわたって、①自然エネルギー活用、②建物外皮性能、③省エネ設備について、じっくり考え方と評価を見ていきます。
准教授 辻充孝