看護大生、自力建設手伝う。
本日は、岐阜県立看護大学の3年生の皆さんが、森林文化体験セミナーの授業でアカデミーで来られました。
午前中は、少し講義。私も委員として参画しているスマートウェルネス推進事業でちょうど温熱環境と健康の新しい知見が出てきたところ。今月初めに報告会をしたばかりで、国交省HPからもプレスリリースが出ています。
例えば、足元近傍の温度からしっかり暖めないと、室温が暖かくても、足元が冷えていると、高血圧や糖尿病などの疾病が優位に多いことなどが示されており、室温が様々な健康に結びついていることなど、最新の温熱環境と健康のトピックを看護大生の皆さんにお伝えしました。
その後、自力建設の工事の手伝いをしていただきながら、木に触れ、建物が出来上がっていく過程を体験していただきました。
まずは、全員で、改修工事中の丸柱の雑巾がけと、汚れが取り切れない箇所はサンドペーパーで仕上げていきます。10年以上経過した建物ですが、ペーパーで磨くと木の香りも戻り、どんどんきれいになっていきます。
次に、グループに分かれていろいろな作業の体験です。
一つ目は、焼杉の板を外壁に張っていく作業です。
かなり汚れるので嫌がられることを予想してましたが、熱心に取り組んでもらいました。初めて使うインパクトドライバーの動きに苦戦しながらも、外壁が仕上がっていきます。
二つ目は、ポリカーボネートの板を切りだして、窓に取り付けていく作業。精密さが要求されます。慎重に切りだして、仮設置しては微調整をしていきます。
3つ目は、必要寸法にプレーナーを当て、部材をつくり、それらを目隠し格子として取り付けていく作業です。自分で加工した材に下穴をあけ、取り付けていくことで徐々に完成していく格子が見えてきます。
目隠し格子はこんな感じに仕上がりました。リズミカルに仕上がった格子がきれいです。
外壁の板も、いい感じです。エントランス部分は概ね完成しました。
工具類を触った経験のない学生さんが大半でしたが、作業を始めるとみんな真剣に取り組んで、ものを作っている楽しさを感じている様子です。
木造建築の出来ていく過程の一部を体験し、実家や自宅にも関心が高まってきたのではないかと期待しています。
来月には今年度の自力建設が竣工予定。また遊びに来てくださいね。
准教授 辻充孝