獣害対策・狩猟関係訪独研修終了 アカデミー生、ドイツで巻き狩りに参加!!
去る12月2日から9日にかけ、ドイツBW州ロッテンブルグを拠点に、森林文化アカデミー・ロッテンブルグ林業専科大学連携活動の一環として「獣害対策・狩猟関係訪独研修」を行いました。
岐阜県森林技術開発・普及コンソーシアム「冬期林業先進地調査2018」と合同で行われた、本研修は、将来の銃猟技術者育成を念頭に置いた情報収集等を主目的としたもので、アカデミー学生3名も参加、研修プログラムには、地元やロッテンブルグ大学で行われる狩猟行事参加や射撃教習体験も盛り込まれ、学生たちは、特別で、とても貴重な体験をすることができました。
写真は、プフリンゲンでの狩猟行事の様子。この森はBW州の州有林で、この森の担当フォレスターが行事をコーディネイト、この日は、60名超の参加者が集まった。
所定の時間になると、狩猟ホルンによって行事開始が告げられる。
開会式では、主催者あいさつの後、私たちの紹介もしていただいた。
狩猟開始前には、安全上の注意事項、射撃のルール等が時間をかけて説明される。
例えば、半矢をできる限り作らないため、射撃は50m以内の獲物まで。駆け抜ける獲物は撃たない。ヘッドショットはしない。とか、肉の傷みを少なくするため正面から撃たない。誤射を避けるため、ハイシートに上がった射手は、巻き狩り終了するまで(約2時間)、シートを下りてはいけない。勢子は、常に声や音をたてながら移動する。など、様々なルールが設けられている。
こうした説明の後、射手が各ハイシートに配置に付き、巻き狩りの開始となる。
アカデミー学生は、勢子として猟に参加。彼らは、行事終了後、「君たちが来てくれるなら犬はもう必要ないね。」と主催者からお褒めの言葉をいただいた。ちなみに、この行事では、勢子として参加した者に20ユーロの謝礼が出た。
猟が終了すると、捕獲された獲物が次々と本部に集められ、非常に手際よく処理されていく。屋外用の解体器具もいろいろ持ち込まれていた。
見事に急所を射抜かれたイノシシ。
次の写真は、ロッテンブルグ大学主催狩猟行事の様子。百人を超える学生、地元フォレスターらが参加して行われた
射手、勢子が16チームに分かれ演習林に展開し巻き狩りを実施。アカデミー学生、コンソーシアムメンバーも勢子として参加。
一部の学生は、射手とともにハイシートに上がることもできた。
出猟前には勢子チームによる作戦会議が行われる。
アカデミー勢子チームは、出発までしばし待機。
射手が配置についたところで、勢子が、ライン上に展開し、追い込みを開始する。
ひどいヤブもあるが、全体的に地形が緩やかなため、急傾斜になれたアカデミーチームにとっては、余裕で、午前、午後2セットの勢子を務めることができた。
集められた獲物は、学生や教員たちによって処理されていく。この中で先輩から後輩への技術指導も行わる。
今回の研修では、ロッテンブルグ大学の先生方の計らいで、とても充実した研修をすることができ、有用な情報収集、貴重な体験をすることがました。又、期間中には、今後、森林文化アカデミーとロッテンブルグ大学との間で進めようとしている共同プロジェクトや連携強化について有意義な意見交換をすることができました。
ご多忙の中、私達のために準備し、研修をご指導をいただいた先生方、また、私たちを仲間として迎え入れてくれた学生たちに心から感謝申し上げます。
P.S.
昨年、森林文化アカデミーに短期留学していた、トビヤス君にも合うことができました。
射撃実習、巻き狩り実習については、後日、学生からも報告をしてもらいます。
以上報告は、森林獣害担当 伊佐治でした。