一次エネルギーの勘所を身に着ける(パッシブデザイン設計法第5回)
パッシブデザイン設計法実践編の第五回は一次エネルギー消費量の勘所を身に着ける回です。
最初に地域別にエネルギー消費量の多い少ないをざっと概観します。岐阜県は、南北にも長く、さらに標高差もあるため、気候には地域によって大きく異なります。まずは、その気候によってどんなエネルギーを多く使うのかを理解するところから始まります。
比較的温暖な岐阜市では、給湯が最も多く、高山では暖房が最も多くなります。
さらに、エネルギーと1口にいっても2次エネルギーや1次エネルギー、暖房負荷など、同じような言葉がいろいろあります。それらを整理して、いざ、計算です。
使うのはこちら、、、建築研究所の「エネルギー消費性能計算プログラムVer2.5.3」
演習用のドリルをつくったので、ひたすら計算しつつ、ここを変化させると、何のエネルギーどのように変わって・・・とひたすら確認していきます。
なぜそのような変化するのかを説明しながら、一次エネルギー消費量の勘所を磨いていきます。
勘所が磨かれると、設計途中でわざわざ計算プログラムを回さなくても、概ね結果が見えてきます。
最終的に確認のために計算して微調整を行う。これが理想的なエネルギー設計になります。
最後に、家電や調理等のエネルギーの設定なども確認して、一通り計算できるようになったのではと思います。
次回の最終回では、ここに暮らし方による変化を見据えつつ、設計をしていくことになります。
准教授 辻充孝