パッシブデザイン設計法 断熱性能の極める!!!
パッシブデザイン設計法(実践編)の2回目を開催しました。
一日かけて、少人数でじっくりと断熱性能の重要性と計算を学んでいきます。
昭和55年の省エネ基準から始まった断熱性能の目標値、30年以上を経て、徐々に性能を上げつつ現在の建築物省エネ法の断熱基準に。
現在の省エネ基準は、温熱基準と省エネ性能基準の2本柱。
省エネ性能基準はもちろんエネルギー消費削減が目標。
では温熱基準は??
こちらは、夏の熱中症対策の日射遮蔽や冬のヒートショック対策の断熱性能など、健康を守ることが目標。
全く高くない目標値ですが最低限の省エネ性能と、人命を守るための最低ラインの性能です。
私も専門委員として参画している、国交省、厚労省が進めているスマートウェルネス住宅の研究調査。
実際の建物の改修前後の温度環境と居住者の健康性を明確にしていくこのプロジェクトは、2000軒以上の大規模調査。今年度いよいよ最終フェーズに入ってきました。
温度環境と、健康との関係がより具体的に見えてきます。
このような最新の知見も交えながら、ひたすら断熱性能の重要性を学びます。
では断熱性能は、どのように評価していけばいいのか。午後からは、4時間かけて具体的な断熱計算です。
省エネ基準の計算の流れに沿って、外皮平均熱貫流率UA値と熱損失係数Q値の計算をしました。
Q値計算の際には換気による熱損失も見込みますが、既存住宅などでは漏気による損失も大きいため、漏気量算出も学びます。
これで、家全体からどの程度熱が逃げて行って、温度域がこのくらいになるという見込みがたてれるようになりました。
いよいよ来月は、パッシブデザインのキモとなる日射熱制御を学びます。