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2018年07月16日(月)

パッシブデザイン設計法 復習編が始まりました。

専門技術者研修「パッシブデザイン設計法」の復習編がスタート。実践編の補完的なこの講座。昨年度の受講生と今年度の受講生が参加。

私の提唱する「パッシブデザイン10のステップ」をじっくり演習しながら復習する講座です。

今回は、ステップ1~4までを復習。

ステップ1は、受講者の方が考える家づくりを言葉で表現しつつ全六回を一緒に過ごす仲間たちに自己紹介。
個性が出る表現がたくさんありました。

続いて、ステップ2は、気象庁や日射量のデータをネットから情報を集めて読み解いていきます。

復習編では、基本的にパソコンを持参して実際に計算したり、シミュレーションしたりしていきます。

さらにスケッチアップ(3D-CAD)の簡単な操作を習得し、具体的な日当たりなどを検討しました。ほとんどの方が初スケッチアップ。何とか、敷地検討程度はできるようになったかな。

ステップ3は、もっと敷地に寄って地形や周辺建物などを検証していきます。具体的に受講生の事務所の航空写真を写して、気になるポイントを考えていきます。

津保川流域の方もおられ、今回の水害のリスクなども考えるポイントになりました。

最後のステップ4では、暮らしを読むために3つのツールをプレゼント。
1つ目は、アカデミーの設計で使用している住宅調書の「すまい・めも」。細かなことまで住まい手に家族で話し合って書いてもらうシートです。

2つ目は、受講生の方が仕事で使用していたツールが非常に良かったので無理言ってって紹介させていただいた「家づくり価値観アンケート」家族全員で意見を書く「すまい・めも」とは異なり、家族それぞれの意識調査のためのツールです。

3つ目は、環境家計簿の5、6地域の標準データ。光熱費から7月に電気代が増えてると冷房をよく使ってるねなど、客観的に分析できるツールです。

これらのツールを受講生自身が自分用にブラッシュアップさせて使用していってもらいたいです。

今回のステップ1~4で、いろいろな情報を集約し、ステップ5のプランニングに次回からつながっていきます。

実践編ですでにいろいろ活用されている方には必要のない復習編ですが、少人数で強制的に時間をとって演習を繰り返すことで、定量的な設計法が身についていきます。ぜひ、実務に活用いただいて、岐阜らしい良い住まいをどんどん増やしていってください。

准教授 辻 充孝