有道杓子講座、今年も開催しました!
「有道杓子(うとうしゃくし)」を作る講座を、今年も開催しました!昨年に引き続き2回めです。
有道杓子とは、高山市久々野町の有道という集落で、かつて村人たちがホオノキの生木を削って作っていた木杓子のことです。
集落はすでに無く、木杓子づくりの歴史もいったんは途絶えましたが、地元に保存会ができて技術を伝承してきました。
保存会で技術を学び、今は木杓子づくりを生業にしているのが講師の奥井京介さんです。
奥井さんには、昨年10月に森林文化アカデミーで行った「さじフェス」でも講師を務めていただきました。
道具は、林業でも使うナタ、杓子の内側を削る「曲がり鉋」と呼ばれる刃物、そして外側を仕上げるのに出刃包丁を使います。ごく簡単な道具で作られています。
今回もおかげさまで、あっという間に定員が埋まりました。遠くは奈良県や京都府からお越しの方もおられました。
こちらの参加者の方は、かつてお父様が有道杓子のファンで、文筆家の白洲正子さんにも紹介されました。白洲さんもその素朴で美しい杓子を気に入り、後にエッセイで「杓子の王様」と記しています。今回は、ご自宅で使うための杓子を作りに来ていただきました。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
これからも楽しい講座を企画したいと思います。
グリーンウッドワーク研究所・加藤慎輔
岐阜県立森林文化アカデミー・久津輪 雅