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2017年11月17日(金)

只今、クラウドハンティング中!! クリエーター科2年「野生動物捕獲実習」

 

今シーズンも「野生動物捕獲実習」の授業が始まりました。

2日目の今回は、郡上市大和町に事務所を構える猪鹿庁を訪問、講師を猪鹿庁長官(郡上里山(株)社長)の興膳健太さんにお願いし、猪鹿庁の活動内容や、ワナ猟技術を学びました。

今回の実習のメインとなったのは、タイトルにもあるクラウドハンティングの体験です。

クラウドハンティングとは、データー送信機能付きセンサーカメラやスマートフォンを活用し、都会など現場から離れたところに居ながらワナ猟にかかわり、その臨場感、面白さを共有体験しようという仕組みで、今、興膳さんたちが仕組みづくりや普及に取り組んでいるものです。

クラウドハンティングの具体的な仕組みは、まず、参加者=クラウドハンターが、ワナ管理者とともにくくりワナの設置作業を行います。そして、その周辺が撮影できる位置にデーター送信機能付きのセンサーカメラを設置します。センサーカメラには、ワナ管理者と参加者のアドレスを登録し、撮影データーが双方に送信されるよう設定します。クラウドハンターの現場作業はこれで終了です。

これにより、ワナあるいは周辺に何らかの動きがあった時には、参加者がどこにいてもリアルタイムで画像付きメールが送ら状況を確認することができます。

都市部の在住者で、設置後のワナの管理が困難な者であっても、データー通信環境を活用し、ワナ猟の醍醐味を体験、共有できるという訳です。かかった獲物の処理は、ワナ管理者にお任せすることになりますが、運が良ければこれに立ち会うこともできるかもしれません。データーのつながりが、人や地域とのつながりに発展していけばいうことはありませんね。

設置したカメラは、枯葉が落ちたり、枝が風で揺れても反応するし、獣が通ってもワナを踏んでくれるとは限りません。こんなところもドキドキ感があおられます。

下の写真は、設置したセンサーカメラから送られてきた画像です。

11月15日の夕方のメール 残念ながら、獲物の姿はなし。風に揺られた枝の動きか、落ち葉に反応したものと思われます。

画質もとても良く、残念なりに現場の様子がとてもよくわかります。ちなみにワナは、正面のナラの右側に設置してあります。

11月18日朝のメール 正面のナラの上部に現れたリスにカメラが反応しています。

11月19日夜のメール カメラの前を2頭のイノシシ?が通過していきました。

かくして、私たちは只今、クラウドハンターです。

ワナは、2週間この場所に設置いただくことになっています。しばらくは、ドキドキワクワクが続きます。

 

興膳さんからは、狩猟者の育成、獣害対策の促進、地域の活性化などクラウドハンティングの取組の可能性や様々な思いも伺うことができました。

今回、体験させていただいたクラウドハンティング、今後どのように展開していくかとても楽しみです。

以上報告は、森林獣害担当 伊佐治でした。